＿＿ chocolate.1 ページ1
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「 はぁ…今日も平野かっこいい…… 」
溜息混じりの興奮が、
そんな言葉と共に抜けていく。
私の視線の先には、
スマホの画面が映し出す大好きな人がいて
次々と変わる発光に目を輝かせた。
「 A、声に漏れてる 」
くだらない物を見るような冷たい目で
グラスを傾ける友人が、
私のスマホを斜めに覗き込んで本当の溜息を吐く。
“ だって平野だよｯ！？ ” と言葉を投げつければ
はいはい、と受け流される。
はしゃぐ犬を落ち着かせる時と
全く同じ事をしてくるから、不貞腐れた。
「 そんな顔しないでよ、
こっちが悪いみたいじゃん 」
尖らせた唇を凝視すると、デコピンをしてくる。
爪の当たった箇所が弾けて痛む。
じーん、とおでこに広がっていく刺激に
その点を抑えてしまった。
この友人はアイドルが苦手らしい。
だから、騒ぐ私を見て呆れたんだと思う。
いいじゃん、好きなんだもん。
呆れてモノも言えなくなった友人は
席を立って、お手洗いの方に向かっていった。
黒いウッド調のテーブルの上に置かれた
ワイングラスを手に取る。
そのまま縁に口を付けると、一口だけ味わった。
まだ片手にはスマホがあり、
流麗な歌声を響かせる彼の姿が映っている。
再び、溜め息が溢れる。
どうしてこの人は、こんなにもカッコイイんだろう。
何度もシークバーを左に戻して
彼の歌っている場面だけを繰り返す。
もう一度ワインを飲もうと、
グラスに指を掛けた時
向かいの椅子に人影が座した。
友人にしては背格好が大きい気がするな、と
スマホから視線を上げる。
すると、人影が ふｯ と笑みを零す音が聞こえた。
『 俺の事、好きなんだ？ 』
バーの照明が暗いせいで
ハッキリとは目に写せなかったけれど
その声だけは聞き取れた。
それは紛れもない、私の担当の声だった。
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さくらんぼ＆チェリー@サブ(プロフ) - あぐた。さん» わぁぁぁぁぁ！ありがとうございます！！ (2020年2月21日 21時) (
レス) id: 8fd736f5ec (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - さくらんぼ＆チェリー@サブさん» コメント、ありがとうございます。ベテランだなんて…まだ投稿を始めて数ヶ月も経っていない未熟者です。また作品読ませて頂きますね！(^^) (2020年2月21日 1時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ＆チェリー@サブ(プロフ) - いんこです！hit数がスゴい……ベテランさんですね！ (2020年2月21日 1時) (レス) id: 8fd736f5ec (このIDを非表示/違反報告)
あぐた。(プロフ) - ゆかさん» コメントありがとうございます。ただいま下書きをしております。公開予定は今週末を予定しておりますので、もう暫くお待ち頂ければ幸いです。 (2020年2月18日 10時) (レス) id: b86c6074bc (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - いつも読ませて頂いています！是非新作も読ませて頂きたいのでパスワード教えて頂きたいですか (2020年2月18日 10時) (レス) id: ad4f41f45e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あぐた。 | 作成日時：2020年1月25日 21時
