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連れてきたのは薬品の匂いが漂う医務室。
あれから日数が経ち前程人数は居ないものの、まだ数箇所カーテンは閉められたままだった。
Aはこの現状を言葉ではなく実際に見せたかった。
協力する訳じゃ無いことは分かっているが、それでもこの国の置かれた状況をその目で知って欲しいと思ったのだ。
そしてもう一つ、自分が治療した彼の様子を見たかった。
Aの意図を理解していただろうリヴァイは何も言わず一つのカーテンを開ける。
「リ…ァイ、へいちょ…」
「てめぇを直したAだ。礼くらい言っておけ」
まだ寝たきりだが辛うじて話す事も出来るようで、目線がAと合わさるとだんだんと潤ませた。
「Aさ、ん……おれ、生きて…」
「はい、生きてます。ちゃんと心臓は動いてます」
「う"ぅ…くっ、ぁ…ありがと、ござ…ま…っありが…ぅござ…す」
拭えない涙を流しながら感謝をし続ける彼に、目の奥が熱くなる。
「元通りとはいかねぇが、生きてりゃどうとでもなる」
「っ、はい…」
ただ一言だけだったが、リヴァイの言葉には重みが感じられた。
長居する必要はない。
瀕死の状態からここまで回復したのだからもう大丈夫だろう。
お大事に、と添えるのを忘れずにお暇すると、Aは廊下で深く息を吐いた。
よかった……本当に良かった。
胸に手を当てて安心するAに、ずっと黙っていたローが口を開いた。
「自由とやらを求めた結果がアレか」
「そうだ。壁の外に行きゃ喰われる」
応えたのは以外にもリヴァイだった。
「100居たとして30残ればいい方だ。今まで話してた奴が目の前で喰われる」
Aもまだ調査兵団の活動を直接見てはいないが、自分の知る人達で置き換えればそれはもう足が竦む話である。
静かに目を瞑るリヴァイはもう何度もその光景を見てきたのだろう。
それでも調査兵団に居続けるのはその枷から逃れる為なのか。
「此処はそういった場所だ。覚えとくんだな」
そう言ってリヴァイは行ってしまった。
彼は生半可な覚悟では命を落とす、と言いたかったのだろう。
しかしリヴァイは知らない。
ローや麦わらの一味だって、状況は違えど幾多の困難を乗り越え、その過程には様々な覚悟があったのだ。
やらなければﾀﾋぬ事は身に染みているし、何より―――
「…ﾀﾋぬ事が怖くて海賊やってられるか」
「ふふ、今私も同じ事考えてた」
腐っても海賊なのだ。
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こまめ(プロフ) - エメラルドさん» ハートの海賊団ですからね、まだ分かりませんが考えさせて頂きます！ご意見ありがとうございました！作中でこれから絡みを沢山出す予定なので、そちらも合わせて楽しみにして頂けたらと思いますˆˆ (2022年11月23日 21時) (
レス) id: 22f8f2f7cb (このIDを非表示/違反報告)
エメラルド - できればトラファルガーローオチでお願いします🙏 (2022年11月23日 21時) (レス) @page2 id: 6c0ddf792c (このIDを非表示/違反報告)
こまめ(プロフ) - 凛さん» 長らくお待たせしてしまい大変申し訳ございません！お気遣いありがとうございます！！書きたい箇所があり過ぎて上手く纏まらず悩んでいますがちょこちょこ更新頑張りますので、今後ともよろしくお願いします。 (2022年11月22日 23時) (レス) @page1 id: 22f8f2f7cb (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 久しぶりの更新…嬉しすぎます(泣)、ゆっくりのんびり頑張って下さい！ (2022年11月22日 22時) (レス) @page1 id: 8ab4f00c22 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：こまめ | 作成日時：2022年11月21日 16時
