桜の花弁14枚 ページ15
嗚呼。やっぱり彼女だ。
髪や服は銀色で、目だけが、金色。
本体よりもずっと美しい。
主やこんのすけも驚いている。
貴「私は、碓氷A。300年ほど前でしょうか...鍛刀されたのは。感情が少し抜けていますが、精一杯働かせて頂きます。」
透き通った声で話した。
すると、
貴「.....もしかして、蜻蛉切?」
....覚えていてくれたのか。
こんな、一瞬会ったっきりの私を....
私は彼女...Aをあの頃からずっと想い続けていた。
こんなに嬉しいことはない。
余りの嬉しさに、思わず抱擁してしまった。
それが苦しかったようで、彼女は私の背を優しく叩いた。
彼女を離して、手を握ると、心なしか、彼女の顔が赤く見えた。
赤くなる頬を隠しつつ、彼女に質問した。
蜻「ああ、すまない。それと、何故Aは戦場に居たのか、教えてくれないか?」
貴「....その事なんですけど...ほら、
本体の鞘の宝石がとれている所があるのですが、どうやら私の記憶や感情はその宝石に記憶されているようで、宝石がないと思い出せないのです。
今も、蜻蛉切と会ったとき、何かモヤモヤするものが....でも、思い出せない...。」
蜻「...私が嫌なのか?」
貴「そんな事ないです!ただ....いや、なんでもありません。」
彼女はそう言うが、もし、そう思われていたら....
私の中にとてつもない不安が涌き出た。
頭を軽く振って忘れようとするが、当たり前のように、忘れることはできない。
その後彼女は、主に自己紹介をして、こんのすけと共に部屋へ向かった。
私は自分の顔が赤く染まっているのに気が付かなかった。
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ラヴァ(プロフ) - 猫マシュマロさん» ありがとうございます!更新、頑張ります!! (2020年9月10日 20時) (レス) id: 872177c79b (このIDを非表示/違反報告)
猫マシュマロ(プロフ) - 面白いです!更新、頑張ってください!応援してます! (2020年9月10日 18時) (レス) id: 374dad9b55 (このIDを非表示/違反報告)
名無しさん - ヤベーベ。早く続きが気になる。興味持ったわ。 (2019年12月2日 0時) (レス) id: d84ad9f86b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ラヴァ | 作成日時:2019年8月30日 6時