ゆるゆる短編集 6【芸人】 (ページ31)

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石橋｢いいから早く帰んなよ。ネタ合わせとかしなくていいわけ｣

後藤｢有能でイケメンな相方さんとね｣

石橋｢そ、有能でイケメンな相方さんと…って、は？｣

あ、視線が鋭くなった。

これはもしやじゃない？

『有能でイケメン？ふふっ、あいつが？有能…はまぁ百歩譲って良いとしてイケメンは無いですよ』

｢おい、聞こえてんねん｣

後藤｢あ、噂をすれば｣

｢初めまして。すんませんうちのが｣

石橋｢うちの…？｣

バシさん、眉間に皺寄ってますよ。

｢出番前にネタ合わせるで｣

『りょーかい。ほんならもう行きますね。ほな遼、またな』

石橋｢は、ちょ、｣

『ん？』

石橋｢や…さ、さっさ行け｣

『自分が引き止めたくせになんやのw
あ、せや今度ご飯でもどうですか？私らと四千頭身さんで』

都築｢是非っ！！｣

後藤｢食い気味だな｣

『ふふ、それじゃ失礼します』

やっぱり可愛い彼女が楽屋から出た瞬間、光の速さでバシに駆け寄る俺ら。

後藤｢小学生みたいだね｣

石橋｢は？｣

後藤｢好きなのに意地悪しちゃうタイプだ｣

都築｢ね、Aちゃんの連絡先教えて欲しいんだけど｣

石橋｢はっ！？いや、別に、好きとかじゃ｣

後藤｢誤魔化しても無駄。バレバレ｣

都築｢え、もしかして付き合ってたり、｣

後藤｢ちょっとつづちゃんうるさい！
ま、あんな可愛い子好きになるなって方が難しいよなー｣

都築｢雰囲気結構ふわふわしてるのに関西弁なの完全にギャップだよね｣

石橋｢え、好きになったり…｣

都築｢しちゃったかも、んぐっ！？｣

余計な事を言おうとしたつづちゃんの口を塞ぐ。

うわ、前歯当たってる…。

後藤｢さすがに相方の好きな人好きになんない｣

石橋｢だからそういうんじゃ…って、何その目｣

後藤｢…勝手に言ってろ｣

石橋｢はぁ？｣

Aさんの事好きってぜってー認めさせてやるからな。

後藤｢ふ…ふふ…｣

石橋｢…キモい。怖い。｣