俺は男だから２【今日から俺は!!】

第50話 ページ3

Aside









智司が治療してる間、他の開久くん達を帰した相良くんと2人で終わるのを待ってた。









相良『…何があったんだよ』


『……』


相良『ちっ…理由もねぇのに智司があんなやられるなんてある訳ねぇだろ。
お前だって縛られて…泣きじゃくってた訳だし』


『……学校から帰ってたら急に頭殴られて、気付いたらあの倉庫に居た。周りにいっぱい男達が居て、智司に世話になった、って…』









俺の話を聞くと片眉を吊り上げて舌打ちした。









『…智司が助けに来てくれたんだけど、相手……拳銃持ってて、手出したらこいつの首吹っ飛ぶぞって………。そのせいで…智司、何も言わずにやられてた…』


相良『ちっ…クソ野郎が…っ！直ぐに見付け出してぐちゃぐちゃにしてやる…』


『っ！』









頭に血が上って歩き出した相良くんの腕を瞬時に掴んで引き止めた。









相良『何してんだよ』


『…やだ、行かないで』


相良『離せ…。俺は今、最っ高にキレてんだよ』


『…………お願い…』









気付けばカタカタと小刻みに震えてて、相良くんの瞳がゆらりと揺れた。









相良『ちっ……。わーったよ…』


『…っ、どう、しよ。智司が、死んじゃう』


相良『死なねぇよ』


『私のせいだ……私が、弱いから』


相良『Aのせいな訳ねぇだろ』


『私のせいで、智司が……っ』


相良『落ち着けって…！』









ぎこちなく頭を撫でた相良くんは不意に俺の事を抱き締めた。









相良『お前のせいじゃねぇ。智司の敵は俺が絶対に取る。…だからお前は、自分を責めんな』


『さ、がらく…』


相良『絶対に大丈夫だから智司に付いてやってくれ。…俺ら舐めっとどうなるか、叩き込んでやる』









いつもの調子でにやりと笑った相良くんに、俺はただただしがみつく事しか出来なかった。

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