Epilogue 1 ページ49
「…さてさて、詳しくお聞かせ願いましょうか？」
「我輩たち、老体ながらかなり手助けしてあげたと思うんじゃよ」
「そうですよ〜…なっちゃん…☆」
「…うぐ、」
目の前にはにっこりと笑う三人のにいさんたち。
突如呼び出しが掛ったかと思えば、部屋に入ったと同時に部屋の隅に追いやられ、最早逃げ道はない。
何となくこうなることは察していたものの…
久々にこのメンバーで集まれたというのに、どうしてこんなことになっているのか。
アイドルとして舞台に立つ彼らは皆格好いいのだが、この面子だけになると途端にただのポンコツ集団になるのだ。…早々に頭が痛い。
「夏目くん夏目くん、彼女に助言をして背中を押したのは紛れもなく私ですけれど…♪」
「ソレで得したのバルくんだよネ？」
渉にいさんはニッコリと笑ったまま固まる。
…ホラ言い返せなイ。
「しかし逆先くん、我輩はほんの少しだけ譲ちゃんに逆先くんのアピールを…」
「あの子が遠回しに言って気付く子じゃないって零にいさんもわかってるでしょウ…」
零にいさんも黙り込む。
「なっちゃん、あの子となかよしな "こうはい" は、ぼくのところの "こうはい" です…♪」
「…それ最早関係ないよネ…？」
奏汰にいさんはむぅと頬を膨らませた。
三人は口々にAの名前を上げる。
否、確かに渉にいさんや零にいさんには彼女のことで相談をした記憶はあるが、ばちこんと星を飛ばす奏汰にいさんに今回の件を伝えた覚えがない。
…となると、どうせまた糸電話で共有していたんだろうけど、人のいない所で人の色事の話をするのは如何なものか。
( 揃ってあの子のことしか聞いてこないシ… )
年甲斐もなく所謂"恋バナ"に花を咲かせようとするにいさんたち。
…といっても、ここにはあの子ぐらいしか女子生徒がいない為、恋バナと言うと必然的に彼女の話になるのである。
チラリと窓際を見れば、我関せずといった表情で外を見ている人が一人。
「…宗にいさんハ」
「フン！僕は然程興味もないのだけどね！影片が毎日のように小娘の話をするせいで嫌でも話の全容を知ってしまったのだよ！よって興味は全く無いが話し給えよ逆先！」
「…興味津々なんだネ…」
いつもより早口だし目が楽しそうである。
結局、四人全員に囲まれ、幼子のようにキラキラとした期待の眼差しで見られる。後輩として、彼らの仲がすこぶる良いというのは嬉しいのだけれども…
「ほ〜ら夏目くん、この五円玉を見ていてくださいねぇ…」
「日々樹くん、そこまでせんでも…」
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かなかなかな… - ありきたりな言い方になってしまいますが、ものすごく感動しました。所々泣きそうになってしまったり、最後はものすごくニヤニヤしたり。読んでいてとても楽しかったです。素敵な作品をありがとうございました！！ (2022年3月29日 19時) (
レス) id: 62f4ed090e (このIDを非表示/違反報告)
みる - 最後のタイトル回収がほんとうにすごかったです！めちゃくちゃ楽しませていただきました！！ (2021年9月21日 17時) (レス) @page50 id: 8126ce0406 (このIDを非表示/違反報告)
繕*(プロフ) - ふわり｡さん» コメント・ここまでお付き合い下さり有難う御座います。こちらこそ、これからもお付き合い頂ければ嬉しく思います笑 (2019年8月23日 14時) (レス) id: 019269e21e (このIDを非表示/違反報告)
繕*(プロフ) - 哀霞さん» コメント有難う御座います。そう言って頂けて幸いです…励みになります。次回作の方も宜しくお願い致します笑 (2019年8月23日 14時) (レス) id: 019269e21e (このIDを非表示/違反報告)
ふわり｡ - 完結おめでとうございます！雰囲気も素敵でエピローグまで一気に読んじゃいました（笑）これからもファイトです！ (2019年8月21日 17時) (レス) id: 9c497f6a6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：繕 | 作成日時：2019年7月31日 11時
