40 ページ40
・
その後、3人で少し雑談をしながら書類の整理のお手伝いをした。勿論新人さんも手伝ってくれている。
雑談とは言っても、主に新人さんへの指導が続いた。
｢まだ書いて2回目だから許しますけど、次やったら徹底的指導ですからね｣
｢は、はいぃ。肝に銘じます…｣
聞いている側としては、とても面白い。いや、一歩間違えたら取り返しのつかない事態ではあったけれども、内通者なんて人がいなくて安心した。
革命軍は明確に敵がいる組織だ。基盤となる身内くらいは、固めておいた方がいい。
｢Aさんまで巻き込んでしまってすみません。僕からこの子にはきちんと指導しますので、どうか内密に｣
｢勿論ですよ。それに、書く仕事なんて、これから上手くなればいいんですから｣
｢Aさん…！流石、総長の恋人さんは仰る事が違います！｣
｢……えっ、私言いましたっけ、それ｣
新人さんから出た言葉に耳を疑う。どういうことだ。私が総長との関係性を明かしたのはコアラさんぐらいなのに。
｢やだなあAさん。そんな事はもうずっと前から話題ですよ。いつもお2人でいらっしゃるじゃないですか｣
｢それは補佐役として当然です｣
｢えぇ？でも恋人なんですよね？｣
｢いや、それはそうですけど…一応仕事に持ち込まないようにしているんですが…｣
｢それはまあ、総長の顔を見れば分かりやすいと言いますか…｣
その一言で全てを察した。そうか、あの人、隠す気は無いのか。
頭を抱える。確かに秘密にするとは言ってないけど、こうも早く広まるとは思いもしなかった。
｢(なんだかなぁ。…私も顔に出てたりするのかな。気をつけないと頬が緩みそうだし)｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 181人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
モノクロ - 初コメお邪魔します。リクです。夢ちゃんとサボの共闘とかどうでしょうか？あと、この作品大好きです。頑張ってください！ (2022年12月22日 21時) (
レス) @page49 id: 668dfd3812 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：作者 | 作成日時：2022年12月4日 23時
