Ｎｏ．173 ページ44
俺達は雄英が会見しているのを見ていた
バーボン「不思議なもんだよなぁねぇ…」
死「何故、
奴ら〈ヒーロー〉が責められている？」
爆豪は身動きの取れない状態で拘束されている
バーボン「現代のヒーローってのは
堅っ苦しいなァ、爆豪勝己」
問われた事に返事もせず
爆豪は睨みつけているばかりだ
バーボン「人の命を
金や自己顕示に変換する異様、
それをルールでギチギチと守る社会、
敗北者を励ますどころか責め立てる国民…
俺達は『問い』
ヒーローとは正義とは何か…
この社会は正しいのか、
一人一人に考えて貰う」
のべつ幕なしに
語るヴィランの様子は、
爆豪にとって騒音のごとく目障りだったようだ
死「俺達は勝つつもりだ…
君も、勝つのは好きだろ」
知ったような口を聞くな、と
光る眼光が死柄木に訴えている
死「茶毘、拘束外せ」
茶「…は？暴れるぞ、こいつ」
死「いいんだよ
対等に扱わなきゃな。
スカウトだものなぁ……バーボン」
余裕そうに両手を広げてこっちを向く死柄木
バーボン「さぁねぇ……
まぁ別に死柄木がやりたいなら
どうぞご自由に……」
スカウト、とは
紛れも無い爆豪に対するものだ
数時間前、死柄木は爆豪に言った
死『俺の仲間にならないか』と……
まぁ俺はその時いなかったけどねぇ……←
まぁその甲斐あって、
彼は殺されないということだ
バーボン「それにまぁ、
この状況で暴れて勝てるかどうか…
分からないような男じゃないだろ？雄英生君は」
茶「トゥワイス、外せ」
トゥ「はァ！？俺嫌だし！」
結局、嫌だと言った本人が外す羽目になる
その間にコンプレスが会話を繋いだ
Mr.「…強引な手段だったのは謝るよ
けどな、我々は悪事と呼ばれる行為にいそしむ…
ただの暴徒じゃねぇのを分かってくれ」
爆豪を攫ったのは偶々ではないという事
ここにいる者は事情が違えど
世の中に縛られ苦しんだ者が集う所である事
死「君なら、きっと…」
死柄木が爆豪に歩み寄った…
その刹那激しい爆音が鳴り響いた
トゥ「死柄木！？」
懐に直接、
攻撃を食らった死柄木は後ずさる
爆「黙って聞いてりゃ、ダラッダラよォ…」
ようやく彼は口を開く……
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作者名：Pentas 咲妃 | 作成日時：2019年8月13日 15時
