５７ ページ7
ｽｺｰﾋﾟｵﾝ「さァ見てろ！父ちゃんのこの不屈の魂を！おれは負けねェ。この胸にどデカい夢が燃えてるかぎりなァ！！」
坂を登りながら叫ぶスコーピオン。登りきったあと、ダチョウからバズーカを受け取る。
ｽｺｰﾋﾟｵﾝ「火拳のエース！これで最後だ！！」
靴の側面でマッチを擦り火をつけ、その火でバズーカの導火線に火をつけた。
ﾋﾞｯﾌﾟ「父ちゃんもういいよ！」
兄弟達が坂を必死に駆け上がりスコーピオンの足に縋り付いた。
ﾋﾞｯﾌﾟ「わかったよ父ちゃんがおれ達に言いたかったこと！おれ達だって立ち向かう！毎日を一生懸命生きるよ！父ちゃんがいれば勇気が湧くから！！」
ﾁｯﾌﾟ「弱音吐いたりしてごめんよォ、ほんとは食べ物なんかどうでもいいんだ！父ちゃんといるだけで楽しいんだよォ！！」
ビップとチップはスコーピオンの足元で泣きながら訴えた。
ﾋﾞｯﾌﾟ「父ちゃんが好きだァ！」
ﾁｯﾌﾟ「好きだよォ！」
ｽｺｰﾋﾟｵﾝ「ビップ！チップ！」
スコーピオンはバズーカを捨て、２人を抱きしめた。
親子の絆
それは、私が知らないもの。
その後ろで火が着いたままのバズーカが坂を転がり、岩にぶつかってその岩をに打ち砕いた。
抱き合う３人の頭上に砕けた岩が降り注ぐ。
私とルフィが岩を砕こうとするが、エースに止められる。
ｴｰｽ「"火拳"！！」
その一撃である程度の岩が吹き飛ばされる。
私達は残った岩の隙間に蹲る３人の元へと急いだ。
ｴｰｽ「無事か」
ﾁｯﾌﾟ「エース…」
バズーカで打ち上げられ、吹き飛ばしきれなかったこぶし大の岩が時々降ってくる。
私がそれを触って無くし、誰にもぶつからないようにしている。
ﾋﾞｯﾌﾟ「父ちゃんがおれたちを庇ったんだ…！」
ビップとチップのそばにある動かないスコーピオンの姿。
ﾙﾌｨ「おいおっさん、死んじまったのか？」
少し動かなかったが、すぐに息を吐き出し口を開く。
ｽｺｰﾋﾟｵﾝ「バカ野郎…。このおれが死ぬのか…可愛い息子達を残して…」
体を起こし、さらに続けた。
ｽｺｰﾋﾟｵﾝ「スコーピオン様は不死身よォ！」
意気揚々と吐き出したその言葉でビップとチップはスコーピオンに抱きついた。
ｽｺｰﾋﾟｵﾝ「ありがとよォ…迎えに来てくれて。帰ろう…バットランドに…！」
「「うん！」」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 119人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あおい | 作成日時：2022年8月24日 17時
