自由な正義を【ONE PIECE】 (ページ12)

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ﾙﾌｨ「この船出でもうこの町へは帰ってこないって本当！？」

赤髪海賊団は忙しなく荷物を船へと運び込んでいた。

ｼｬﾝｸｽ「ああ。随分長い拠点だった。ついにお別れだな。悲しいだろ」

『悲しい"よォ～…』

わたしはシャンクスの足にしがみついて言った。

ﾙﾌｨ「おれも悲しいけどもう連れてけなんて言わねェよ！自分でなる事にしたんだ、海賊には」

ｼｬﾝｸｽ「どうせ連れてってやんねーよー」

べーと舌を出しながら子供の様に言った。

ｼｬﾝｸｽ「お前なんかが海賊になれるか！」

シャンクスの煽りにルフィは大きな声で「なる！！」と叫んだ。

ﾙﾌｨ「おれはいつかこの一味にも負けない仲間を集めて！！世界一の財宝を見つけて！！」

ルフィは赤髪海賊団のみんなに向かって叫んだ。

ﾙﾌｨ「海賊王になってやる！！！」

ルフィの言葉にシャンクスは感嘆の声を漏らし、麦わら帽子を掴んだ。

ｼｬﾝｸｽ「この帽子をお前に預ける。おれの大切な帽子だ」

自分の頭に乗っていたその帽子をルフィの頭に被せながら言った。

ｼｬﾝｸｽ「いつかきっと返しに来い。立派な海賊になってな」

ルフィの目からは大粒の涙が零れ落ちていた。

ルフィに帽子を預けた後、シャンクスは私の方へ歩いてきた。

ｼｬﾝｸｽ「Aにはこれをやるよ。ある人にもらった大切な物だ」

そう言ってわたしの手にブレスレットを置いた。

ｼｬﾝｸｽ「大事にしろよ」

『…う"ん！』

わたしは手のひらに置かれたブレスレットを握りしめ頷いた。

それを見たシャンクスはわたし達の頭を撫で、船へと歩き出した。

ｼｬﾝｸｽ「錨を上げろォ！！帆を張れ！！出発だ！！！」

＿＿そしてこの少女と少年の物語は６年後と１０年後のこの場所から始まる。