何もしない ページ13
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「何もしない？って。ふふっ。めっちゃくちゃかわいい」
「もおーー！からかわないで！忘れて！」
恥ずかしくて両手で顔を隠したら、手首を捕まれて引っ張られた。
勝ち誇ったみたいな松本くんに見下ろされる。
「俺の好意伝わってる？
家来る？ってもうヤル気満々だけど」
「なっ！」
「何もしないよ、なんて嘘つくの嫌だし。
口説いてんだよ？好きな人がいる人を。
なんとか自分のもんにしたくて必死なんだけど」
「やっ……やるって……」
松本くんの艶を含んだ瞳が私の唇に視線を落とした。
暗くて、空気も冷たいのに身体が熱い。
「…………不倫」
「え？」
「櫻井さん。不倫なのかも」
「あ……」
相手に家庭がある人なら、絶対に家には行けないし、そう簡単に会うことも、電話することも出来ないのかもしれない。
私と住んでることだって、もしかしたら彼女への当て付けだったり……。
ぽたっと涙が落ちた。
泣くつもりなんてないのに、自然と。
自分でも涙が出そうだなんて思う時間もなく落ちた。
「ごめん。泣かないでよ……。
泣き止まないと無理やりにでも俺んち連れてくから」
松本くんの指が優しく私の目を拭った。
櫻井が不倫……。
そんなことあるわけないって思うのに、それだとすべて辻褄が合うかもと思ってしまう。
「俺の想像よ？
その……いや、うーーん……」
「ありがと。そんな顔しないで？」
涙でいっぱいの顔で無理やり笑ったら、松本くんの表情が変わった。
真っ直ぐな強い力を持った瞳に捕まる。
「櫻井さんはやめときなよ。俺にしな？」
「ふふっ」
「本気だよ、俺。大事にする」
冗談でしょと笑ってはいけないくらいに松本くんは真剣な顔だ。
「ごめんなさい……」
「そっか。じゃあ今日は諦める」
拗ねたみたいに唇をきゅっと尖らせて松本くんが言った。
ちょうどよくタクシーが来て、松本くんが手を上げたけど、予約車になっていた。
お店を出るときに呼んでたんだろう。
どこまでもスマートすぎる。
「寂しいけど明日も仕事だし。
次は俺んちで飲もうよ。俺、料理作るから」
「あ、料理得意なんだよね？」
「ははっ。Aも得意だって二宮さんが自慢してた。じゃあ決まりね」
タクシーに乗せられて、松本くんが運転手さんに「よろしくお願いします」と声を掛けた。
すごく大事にされてる気がして、トクトクと胸がざわつく。
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510kana(プロフ) - ミントモモさん» ありがとうございますー！(* >ω<)もうすぐ移行します。準備中です( ´∀`) (2019年6月23日 20時) (
レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
ミントモモ(プロフ) - はじめまして！きゅんきゅんとまりません。あまーい翔くん大好き！続き楽しみです！ (2019年6月23日 0時) (レス) id: 1f277f4269 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - kazuさん» ドキドキしてもらえて嬉しいです( ´∀`)あまーいシーンは書いてても楽しいです(笑)あと少しで完結なはず！がんばります。 (2019年6月21日 8時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
kazu(プロフ) - おはようございます。すっごくドキドキしてます。甘ーい甘ーい翔さんでいてくれるかなぁ。幸せ〜。今日もお仕事頑張れちゃう。ありがとうござます！！ (2019年6月20日 7時) (レス) id: 3d79f0a9bf (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - キミさん» 焦らしちゃってすいません(笑)もう落ち着きましたよー(笑)その先を！ってなるかな(笑) (2019年6月20日 6時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2019年4月14日 20時
