癒えない痛み ページ25
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お互いに相手を探るみたいに本題を切り出せないままケーキを食べた。
お店も混雑しているから、あまり長居できる感じではない。
相葉くんがスッと伝票を持って立ち上がったので、急いでコートを持って立ち上がった。
「Aはまだ座ってな？
俺、昼休み終わっちゃうから先に行く」
「私も帰るよ？」
バッグからお財布を出して手に持つと、相葉くんに取り上げられてまたバッグに入れられた。
「俺が誘ったんだから俺が払う。
それに……Aはニノと話した方がいい。
なんか訳ありなんでしょ？」
「…………」
何て言ったらいいのか分からずに口をぐっとつぐんだ。
私と二宮くんの関係性なんて、「元恋人」の一言で表せるのに。
相葉くんが困ったように目を細めて、優しく息を吐いた。
「俺でさえ混乱してるんだから、Aはもっとでしょ？」
相葉くんに肩を押されて、簡単に座らされた。
身体にまったく力が入っていない。
ハンバーグを食べて、デザートのケーキまで食べたのに。
「すみません」
相葉くんが店員さんを呼んで、「ホットコーヒー１つ」と注文した。
「Aはコーヒー飲んで帰りな？もう仕事終わりなんでしょ？」
「うん……」
「明日は俺休みだから。
何かあったらいつでも電話してよ」
「日曜なのに休み？」
「たまにはね。それに、明日はクリスマスイブだから」
店員さんがコーヒーを持ってきてくれて、相葉くんが私の方へ置くように手を差し出してくれた。
「じゃあまた！
昼休み過ぎちゃった！」
「えっ？！」
「大丈夫大丈夫」
相葉くんは私の手をきゅっと握って、パワーをくれるみたいにじっと繋いだ手を見た。
「大丈夫だよ」
真面目な顔になった相葉くんが、まっすぐに私を見た。
綺麗な黒い瞳に思わず息を飲む。
「じゃあね」
相葉くんがポンポンっと私の頭を２回叩いたあと、そのままスルリと後頭部を撫でて、頬に触れられる。
儚げな顔に、目が合ってドキッとした。
「あっ……」
声を掛けようとしたけど言葉が続かない。
ふわっと柔らかい笑顔を残して、相葉くんは行ってしまった。
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510kana(プロフ) - さよさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(；Д；)こちら、福岡にあるショッピングモールをモデルにしてます(笑)更新遅くて申し訳ないです｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (
レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - さとちさん» 相葉くんほんといつも片思いの役ばっかりでごめんなさい｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - いつも心臓を鷲掴みにされ、510kana様が描くお話に夢中なっています。私の生きがいで楽しみです。この碧空ブリーズに出てくるモールが 私が知ってる所にそっくりで^ ^ もしかして…とどきどきしてます（笑） (2018年4月3日 23時) (レス) id: 741ec03a5a (このIDを非表示/違反報告)
さとち(プロフ) - 相葉さーーーん(´；＿；｀) (2018年4月2日 8時) (レス) id: d1a92f5b5f (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - ともさん» お互い同じ人のことを好きで相談しあってたって切ないですよね(´pωq`)愛され主人公しか書きたくないので(笑)これからも好かれます！！(笑) (2018年4月2日 6時) (レス) id: b12cca8c48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2017年12月29日 8時
