再会 ページ23
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「あ……えっと…………どうも」
自分の声が遠くに響いてるみたいで、息苦しい。
久しぶりって言った方がいいのかな、知らないふりした方がいいのかな、と必死に考えようとするのに頭が真っ白だ。
元気そうだね。
全然変わってないね。
あれからどうしてた？
聞きたいことはたくさんあるけど、何も言葉にならない。
息をして、ここに平静を装って座っているのがやっとだ。
「ケーキここで食べちゃダメなのかーー。
どうしよ。俺んち？」
「や、ここで……食べていいから。
皿持ってくる」
二宮くんの視線を感じる。
「はっ？！」
「いいから！夜まで置いといたら悪くなるの！」
「冷蔵庫入れとくよ？！」
「今すぐ食べろ！消費期限は２時！」
相葉くんからケーキの箱を取り上げて、二宮くんは早足で店の奥へと入って行った。
その後ろ姿を目で追いながら、今月始めに見た、エプロン姿の彼を思い出した。
あの時は遠目だったから確信は持てなかったけど、もしかしてってドキドキした。
別れてから5、6年経っているし、偶然会うなんてことが現実に起こるわけない。
そう思って、あの日一瞬だけ目が合ったことなんて忘れていたのに。
ずっとずっと忘れられなくて、大好きだった人と、別れた日に再会するなんて。
こんなことって。
「A？どうかした？」
心臓がドクドクと大きく動いているのに、身体に血液がまわっていないような感じがする。
息が苦しくて、はっはっと口呼吸になる。
「チョコレートケーキお待たせしました」
二宮くんがケーキを２セット持ってきてくれた。
私の前に置かれたケーキは、フォークが左手で持ちやすいように置いてくれてて、同じ左利きだったことを思い出した。
一つ思い出すと、楽しかった思い出が溢れるように出てくる。
それくらい二宮くんと過ごした時間は長く、私にとって大きい。
泣かないように、眉間に力を込めて唇を咬む。
「A？なんか顔色悪くない？」
相葉くんが立ち上がって私の隣に座ろうとしたところを、二宮くんが引っ張って止めた。
「相葉さんごめん。
応援できなくなった……」
そう言った二宮くんに頭を抱かれて、胸に顔が押し付けられた。
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510kana(プロフ) - さよさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます(；Д；)こちら、福岡にあるショッピングモールをモデルにしてます(笑)更新遅くて申し訳ないです｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (
レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - さとちさん» 相葉くんほんといつも片思いの役ばっかりでごめんなさい｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡ (2018年4月19日 8時) (レス) id: 776df1ae64 (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - いつも心臓を鷲掴みにされ、510kana様が描くお話に夢中なっています。私の生きがいで楽しみです。この碧空ブリーズに出てくるモールが 私が知ってる所にそっくりで^ ^ もしかして…とどきどきしてます（笑） (2018年4月3日 23時) (レス) id: 741ec03a5a (このIDを非表示/違反報告)
さとち(プロフ) - 相葉さーーーん(´；＿；｀) (2018年4月2日 8時) (レス) id: d1a92f5b5f (このIDを非表示/違反報告)
510kana(プロフ) - ともさん» お互い同じ人のことを好きで相談しあってたって切ないですよね(´pωq`)愛され主人公しか書きたくないので(笑)これからも好かれます！！(笑) (2018年4月2日 6時) (レス) id: b12cca8c48 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：510kana
| 作成日時：2017年12月29日 8時
