一石十八鳥 ページ19
翌日。今日も17〜0時シフト。
迎えに来てくれた銀さんと一緒にポストを確認すると…
「やっぱあるか…。」
大量の盗撮と、脅迫文。
銀「うわっ恐ろしっ」
「この写真、結構良く撮れてない？」
銀「言ってる場合か。」
盗撮写真から今度は脅迫文へと目を向ける。
『お前の立場で俺の復縁拒むなんて何様のつもりだ』
『お前のせいで俺の人生滅茶苦茶だ』
「いつもと同じことしか書いてないわ。」
上から目線で自己中心的な主張を見ているとため息が出てくる。いい加減にして欲しい。
『また同じ目に合わせてやる。』
「……ッ。…ワンパターン。芸がないな。」
銀「いや、慣れちゃダメだからね？！」
「人間の順応力ヤバいから。」
流し見していると、1枚の脅迫文が目に止まった。
『隣に歩いてた男随分情ねぇツラしてやがったな。
お前に関わった人間全員不幸にしてやる。疫病神め。』
銀「なーに？俺のことまで書いてくれちゃってんの？」
今更ながら他人を危険に巻き込んではいけない気がしてくる。
恋人のフリなんて安易な考えだったのかもしれない。
「やっぱり今からでも依頼断ってもらっても大丈夫だよ…。
私の考えが甘かったのかも。本当、危険だし…」
銀「なーに言ってんの。昨日も言ったろ？
俺ァこんなのにやられるほどヤワじゃねぇって。」
「でも、それで銀さんの身に何かあったら後味悪いもの。」
銀「阿呆か。今更依頼断ってAに何が起こっちまえば、俺だって後味悪過ぎんだよ。」
それに、30万円ゲットの機会を逃すわけにもいかねぇしな。
そう言って彼は私の手にある脅迫文を奪い取り、ビリビリに破いた。
銀「俺がいりゃこんなの気にする必要もなくならァ。
心配するこたぁねぇよ。」
「銀さん…」
銀「いつまでもその気持ち悪ィもん持ってんな。
ほら、貸せ。」
持っていた盗撮写真を奪い取られた。
盗撮写真をパラパラと捲りながら、こっちのが良いななんて言っている。
銀「おっ。これ本当に良く撮れてんじゃねぇか。
見合い写真にどーよ。」
「キモイからムリ。」
銀「辛辣かよ。
これからは俺が捨てとくから、脅迫文と盗撮は見る前に全部俺に渡せ。」
私が見る事がないように、こうしてくれるのだろう。
この人は私の恐怖を取り除くために本当に良く動いてくれる。
「本当にありがとう。銀さん。」
銀「何言ってんだ。俺ァ30万円のためにやってんだ。」
なんて、くすくすと笑う。
素直じゃない人。
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氏兎(プロフ) - まゆゆんさん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて嬉しいです(TT)頑張りますー！！ (2022年9月24日 1時) (
レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます！！嬉しいです！！頑張ります(^-^) (2022年9月24日 1時) (レス) @page32 id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - このお話大好きです！！！！！！更新頑張ってください！応援しています🥰 (2022年9月20日 18時) (レス) @page31 id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
さち - 面白い！！更新頑張って下さいね！！！！！！！ (2022年9月19日 20時) (レス) @page31 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けて嬉しいです！もっと楽しんで貰えるように更新頑張ります(^-^) (2022年9月10日 17時) (レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：氏兎 | 作成日時：2022年7月25日 0時
