検索窓
今日:71 hit、昨日:38 hit、合計:71,771 hit

一石十四鳥 ページ15

「あ、仕事が5時上がりの時は迎えなしで大丈夫だから。」

銀「なんで?送迎でも出てんの?」

「いや出てないけど…朝5時に迎え来させるとかさすがに申し訳ないし。」

銀「ンな理由かよ。そんなん来んなって言われても行くわ。
てかそこ行かねェなら俺雇う意味ないぞ。」

「でも外も明るいし人通りもちらほらあるから…」

銀「人通りって朝まで飲んだくれた酔っ払いばっかだろ。
何かあった時誰も助けてくれねェっての。
つべこべ言わず銀さんに頼りなさい。」



優しい…と思ったのもつかの間、この男は目の前の甘いパフェとは真逆な 辛辣な発言をする。



銀「依頼人がストーカーにやられておっ死んだら報酬パーだしな。」

「殴りたい。」



ははっ冗談に決まってんだろ。と楽しそうに笑っている。

でもまぁ金目的でも有難いことに変わりはない。



「迎えきてくれた日は1杯だけ奢るね。」

銀「マジでか。毎日行くわ。」



今度は目的が酒に変わったぞ。



銀「で、この後の予定は?」

「今日は17〜0時シフト。
さっそくで申し訳ないけど今日の帰り…。」

銀「問題ねぇよ。それから、行きも送ってくわ。」

「行きは大丈夫だよ。明るいし。」

銀「相手は男なんだ。
向こうがその気になれば力でお前ェをどうにでもできることを忘れんな。」



さっきまでの緩い物言いとは違い、少し恐い。

でもそれは本気で警告してくれてるんだと分かる。



「ごめん、なさい。」



目の前のいる銀さんは少し焦った顔で、違ぇ違ぇと顔の前で手を振っていた。



銀「すまねぇ。別に怒ってる訳じゃねぇんだ。
ただ相手はいきなり何しでかすかわかんねぇ野郎なんだ。
人通りが多い場所、明るい時間なんてもう関係ねぇんだよ。
外に出る時は1人にならねぇようにしろ。
くだらねぇ用で外出てぇ時でも、俺を呼べ。」



幸い、万事屋は暇だしなっと笑顔で言っている。



その顔に、すごく安心した。

とても失礼だけど彼の行動原理はお金だと思ってた。

それを受け取れればいいから仕事なんて適当に済ますんだろうと思っていた。

必要最低限のことしかやってくれないと思っていた。

でも、彼は 今日あったばかりの私のことを本気で心配してくれていたのだ。

一石十五鳥→←一石十三鳥



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (119 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
308人がお気に入り
設定タグ:坂田銀時 , 銀魂
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

氏兎(プロフ) - まゆゆんさん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて嬉しいです(TT)頑張りますー!! (2022年9月24日 1時) (レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - さちさん» コメントありがとうございます!!嬉しいです!!頑張ります(^-^) (2022年9月24日 1時) (レス) @page32 id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆん - このお話大好きです!!!!!!更新頑張ってください!応援しています🥰 (2022年9月20日 18時) (レス) @page31 id: accb57b751 (このIDを非表示/違反報告)
さち - 面白い!!更新頑張って下さいね!!!!!!! (2022年9月19日 20時) (レス) @page31 id: 0e3bc286c0 (このIDを非表示/違反報告)
氏兎(プロフ) - 夢子さん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けて嬉しいです!もっと楽しんで貰えるように更新頑張ります(^-^) (2022年9月10日 17時) (レス) id: 6006d7194f (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:氏兎 | 作成日時:2022年7月25日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。