【刀剣乱舞】ブラック本丸にて好きにやれって言ったら滅茶苦茶命狙われた(´･ω･`)幕間！ (ページ20)

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【番外編】弟が見てて思いついたページ20

どっかりと胡座をかいて腰を据える少女。
そして、その少女を中心にこれまた呑気に腰を下ろす男たち。
彼らの顔は皆、険しいながらも束の間の休息を噛みしめるように穏やかであった。

「…気づいた？」

ぽつり。
己の足元をぼんやりと見つめていた少女が誰に言う訳でもなく呟く。
それに答えるように、帯刀した男たちは重々しく頷いた。
少女は大きく息を吐き出すと虚空を見つめて口を開いた。

「……あいつら、めっちゃ逃げ足早かったよね……」

「いや、そこぉ！？」

少女の言葉にずっこけ、驚いたように突っ込みを入れたのは、黒い短髪の少年。
がっちりとした体格の彼がおかしいだろ、と少女に詰め寄る。
対する少女はそれをヘラリと見て笑い、冗談だよ、と言う。

「…いや、まあ…全部が冗談って訳じゃないけどさ。
まず、今さっき戦ったやつら、本隊だと思う人挙手。
……うん、いないね。私も同意見。
やけに機動力の高い短刀が多かったし、長くても打刀まで。
偵察部隊と考えて間違いないと思う。
ただ、異様なのがその数だ。
私たちを分断させて数で叩こうとしてたのだとしても、あの数じゃ部隊二つ分には収まらないはずなんだよね。
二十超えたあたりから数えんのやめちゃったけどさ」

「だからこそ、主さんが選ばれたんじゃないかなぁ？
正直言って、本丸に引きこもって指示を出すだけの審神者には荷が重いよ」

「いや、だからと言って大将じゃなきゃいけねぇってことはねぇと思うぜ、乱」

「だよなぁ…主みたいな…戦闘系審神者？ってのも最近は多いんだろ？
それこそ、もっとこう…人間に対して好意的な審神者でも良かったんじゃねえ？
その時代の人間と上手く連携が取れると思う……あっ…。
ち、違うんだ主！別に主がダメって訳じゃないからな！？
俺みたいなダメ刀でもちゃんと大切にしてくれて、そんでいっぱい大好きだって言ってくれる主が俺も大好きだからな！？」

「…ゆきちゃん…プロポーズかな？」

「ぷろ…？」

少女の考察に同調して己の意見を述べた少女…否、男の娘。
しかし、彼の言葉を否定するように首を振ったのは一見、儚げなサラサラとした黒髪の少年と紫を帯びた長い黒髪の少年。

わちゃわちゃとした彼らの作戦会議…もとい、推察はその時代の人間たちを置き去りにしてどんどん進んでいった。