08 大和さん ページ9
七瀬をなんとか撒いた後、俺は二階堂さんの部屋へと訪れた。
ノックをして声をかけてもどうせ反応が無いだろうと思って無言でドアを開けた。
意外と質素な部屋であることに驚きながら布団が膨らんでいるベッドに近づく。
「二階堂さん、朝です、」
よ、と続けるつもりができなかった。
なぜなら、寝ていると思っていた二階堂さんに腕を引かれてベッドに突撃したからだ。
鼻を打ったみたいで鼻にじんわりと痛みが広がった。
「おはよ、Aくん」
「……おはようございます」
悪気が無いような顔で挨拶してくる二階堂さん。
なんなんだこの人は。何がしたいんだ。
というか近い。
ちょっと動けば二階堂さんに頭突きしてしまいそうな距離だ。
どきたいけど腕を捕まれてるからどくことができない。
ほんとに何がしたいんだ。
じと、と相手を睨むと何故か二階堂さんはニヤニヤし出した。
「何がしたいんですか」
「マネージャーのかわいい弟くんを堪能しようと思ってさ」
「は？」
「二度寝できたらいいなぁ、と密かに思ってたり…」
「だめです。今すぐ朝御飯食べろ。です」
「口調乱れてるけど」
この人ダメな大人か…？
と思い始めてしまい嫌悪感が顔に出た。
ようやく腕が解放されベッドから退こうとしたら二階堂さんに頭を鷲掴みにされ、ぽんぽんと撫でられた。
「…何ですか」
「いや、なんとなく？」
「はぁ…」
「そのため息、マネージャーと似てるわ」
「…そうですか」
「なぁ、シオンって呼んでいい？」
「どうぞ」
「俺のことはお兄さんって呼びなさい」
「うるさい、おっさん」
「ちょ、それはないだろ…！」
大和さん(こう呼ぶように強制された)とリビングに向かいながらこんなふうに会話していたら、三月さんに、
「あれ？いつの間に大和さんと仲良くなったんだ？」
と言われてすぐさま俺は否定したが大和さんはただ笑ってるだけだった。
座って先にご飯を食べている七瀬と目が合い、「後で覚えてなよ」と釘をさされたけど頬にご飯粒ついて言われても何も怖くなかった。
もちろんそんな七瀬を俺は鼻で笑ってやった。
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弥生 - 今まで読んだアイナナの男主の中で、一番面白かったです。 (2021年9月20日 20時) (
レス) id: a8e691c982 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ゆぅあ(o・ω・o)さん» コメントありがとうございます！随分前のお知らせでしたので困惑させてしまいましたね、すみません(^^; 更新待っていただけて嬉しいです。ありがとうございます！ (2021年2月1日 18時) (レス) id: 137c45cd89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 間違えました！！！！ですけどまた更新待ってます (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 来年の三月まで待ってます！！ (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬 - 早く続きが読みたいです！お願い致します (2020年4月22日 11時) (レス) id: 9df39f7e96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらんぼ | 作成日時：2016年5月8日 12時
