20 異変 ページ22
夕食後、俺は自分の部屋で天にぃ達のライブDVDを見ていた。
「はぁ〜…やっぱ天にぃかっこいいなぁ…」
DVDを一通り見終えて、自分が喉が乾いたことに気づき、リビングに向かった。
ドアを開けたら、そこには謎の光景が広がっていた。
ソファで笑う大和さん。
腕を組んでマネージャーに何か話している三月。
カメラを構えてマネージャーの周りをうろつくナギ。
肝心のマネージャーはというと、露出が高い服を着て、床に座って足を組もうとしていた。
うわぁ、その仕草えろ……じゃなくて!!
「マネージャー…?」
俺がそう呟くと、4人と目があった。
俺はハッとしてマネージャーの側に行ってTシャツの上に羽織っていたシャツをマネージャーの肩にかけた。
「そんな格好してたら風邪ひいちゃうよ」
固まっていたマネージャーは俺を見て何故か安心したように笑ってくれた。
「…ありがと」
自分の中できゅぅ、と音が鳴った気がした。
え、あれ…?いつもの敬語じゃない…?
「陸、その子マネージャーじゃないぞ」
「高橋みゆです!!」
「ナギ、それ違うから。そっちじゃないから」
「…へっ?」
マネージャーじゃない?…どういうこと?
困惑していた俺の隣でゆらり、とマネージャーが立ち上がった。
「もう、いいだろ?着替えてくる」
「まだです!!まだいけますよシオン!!」
「ええっ?!!A?!!」
うそだろ!!マネージャーじゃなくて、A?!!
タメ口新鮮だなぁ、かわいいなぁ、とか思ったのに…!!
ナギに後ろから腰に抱きつかれるAが暴れる姿は、本当にマネージャーにそっくりで……、騙された気分になった。
「うるせぇ離せ!!」
「お願いします!!一生のお願いです!!」
「ナギがそれ使うの昨日も聞いたぞ、俺」
「ミツの分とシオンの分があるんじゃないか?」
「……俺、帰ります」
「おー、おやすみ!陸」
自分の部屋に帰ってきた俺は、ベッドに雪崩れ込むように横たわった。
「はーーーーーーー」
長い溜め息をし、自分の気持ちを落ち着ける。
……今考えたら、俺、マネージャーじゃなくてAにときめいたってことだよね…?
…… え ?
…… え ?
俺は一心不乱で天にぃに電話をかけた。
『…なに?』
相変わらずワンコールで出てくれる天にぃに少しホッとする。
「天にぃ……男にときめいたこと、ある?」
『……………は?』
数秒後、無言で切られた。泣きたい。
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弥生 - 今まで読んだアイナナの男主の中で、一番面白かったです。 (2021年9月20日 20時) (レス) id: a8e691c982 (このIDを非表示/違反報告)
さくらんぼ(プロフ) - ゆぅあ(o・ω・o)さん» コメントありがとうございます!随分前のお知らせでしたので困惑させてしまいましたね、すみません(^^; 更新待っていただけて嬉しいです。ありがとうございます! (2021年2月1日 18時) (レス) id: 137c45cd89 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 間違えました!!!!ですけどまた更新待ってます (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
ゆぅあ(o・ω・o)(プロフ) - 来年の三月まで待ってます!! (2020年12月14日 22時) (レス) id: f45915f976 (このIDを非表示/違反報告)
成瀬 - 早く続きが読みたいです!お願い致します (2020年4月22日 11時) (レス) id: 9df39f7e96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくらんぼ | 作成日時:2016年5月8日 12時