小さな約束【紫】 (ページ3)

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③ ページ3

Aside

｢かわいいなぁ...｣

辰兄の寝顔を見て、思わずそうつぶやいた。
だって...スキですから？
そりゃもう寝顔なんてたまらなく愛しい。
私の好きな人。
目の前で寝てる彼。

【深澤辰哉】
ひとつ上の、高校2年生。
この世のものとは思えないほどにばけもn んーん！この世のものとは思えないほどに整った顔立ち。
身長も高いし、黒色の髪もサラサラだし....。
そこにきて性格もめちゃくちゃいいっていったらもちろん...
世の女性たちが彼を放っておくはずもない。
言うまでもなく、彼は昔からモテモテであります！
私が昔っからどんだけ苦労してるか紙芝居にして詳しく説明したいくらいですよ！！
でもでもっ！

これから一緒に暮らせるなんて...
｢......ッ｣

考えただけでハッピー！！
私は、すーーっと息を吸い込んで...

｢辰兄起きろーーーっ！！｣
腹の底から声を張り上げて叫んだ。

辰哉｢....ンおおぉっ！｣

ガタガタガタ....ッ !!
ビックリした辰兄は勢いよくベッドの下に転げ落ちてしまった。

辰哉｢...ってぇ..｣

辰兄は頭を打ったらしく、痛そうに頭をさすっている。

｢だっさいなぁ辰兄ぃ～！｣

私の声に反応して辰兄は顔を上げる。

｢...おぉっ、来たかA！｣

辰兄は痛そうな顔をしながら、私を見て微笑みながら言った。
辰兄は小さい頃から優しい。
私がどんないたずらしたって笑って許してくれる(笑)

｢うんっ！今日からお世話になりますっ！｣

私はペコッと頭を下げた。

辰哉｢なんかおまえがうちに住むっていってもあんまりピンとこないな｣

それはそうだろう。
私は昔からひまさえさればこの家に足を運んでいた。

｢ははっ！それあたしも思った！｣
もちろん、辰兄に会うために...。

｢そういえばおばさんが晩ごはんだって！呼んできてって頼まれたの｣

そう言うと辰兄は時計をチラッと見た。

辰哉｢おっ、もうこんな時間か｣

辰兄は体をだるそうに起こして

辰哉｢おまえ、野菜残すなよ｣

そう言って私の頭を撫でた。

｢──残しませんよ!! 子供じゃないんだからっ！｣

辰兄は｢はいはい｣、と言って優しく笑う。

私の..最大の悩み ...

...いや、頭撫でられるのはすごい嬉しいんだけどね？
辰兄....私のこと...
完っっっ壁!! 子供扱いしてるでしょ!!??

わかってます..わかってますとも..!!!!

辰兄..覚悟してね？
今回の私の意気込みようっていったらハンパないぜ...
絶対!! ずぇーーーったい!!
辰兄と結婚するんだからっ!!