小さな約束【紫】 (ページ13)

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ポチャン..

｢ふーぅ....｣
ただ今入浴中でございます。

｢今日はいろいろあったな...｣
──考えてみたら私
いつああいう目にあってもおかしくない状況にいたんだよね...
今まで何もなかったのが不思議かも。
学校でたぶん一番モテる辰兄の幼なじみだし...それだけではおもしろくない人だっているだろう。
しかも私...辰兄大好きじゃん？

｢これからのために空手でも習おうかな(笑)｣

さっき頭洗ってたらタンコブ発見しちゃったし...
毎回辰兄に頼ってられないよね。
私が....勝手に好きなんだもん。

でも.....

【何があってもおまえのこと守るよ】

なんで私にあんなこと言ったの？
あのあと..帰りもわざわざクラスまで迎えにきてくれて...
一緒に帰ってくれたんだよね。
････大事な幼なじみだから??
──変な期待はしない。
辰兄の中で私はまだ"妹"であって
“女“ではない───絶対。

｢.....ッ努力あるのみ!!｣

私は絶対あきらめない！
だって...約束したもん...。
辰兄は....覚えてるのかな...。
(･･･出てから考えよう･･･のぼせそう)
立ち上がり湯船から出た

そのとき...

ガチャッ
｢～♪♪｣
脱衣所に誰か入ってきた。
(え～出れないやん...)

たぶん...この声は俊かな？

｢♪～♪｣

ガサガサと音が聞こえる。
....なんか....ヤな予感...

ガラッ!!
｢.......｣｢......｣
時間が一瞬....止まった。

｢...ッッぎいやぁぁぁあ!! 入ってます入ってますぅぅぅぅ｣
私は奇声を発しながら必死にドアを閉める

俊｢ええッッ!? わわわりぃ！｣

俊は一瞬にして出て行った。
やな予感...的中....
最悪......
俊｢おい....｣
俊がドア越しに私に話しかけた。

｢なっ、何よ!!｣
俊｢だっ、脱衣所の電気つけとけよ!!入ってるか入ってねぇか、わかんないだろっ！｣
なっ、なぁにを～～ッ!?

｢人様んちで電気の無駄使いなんてできないでしょっ!?ってか着替えとかあるからわかるでしょっ!?｣

人の裸見といてなんだその態度は(怒)!

俊｢...っかんねぇよ!!おまえカゴ入れて下のほう置いとくから...ッ｣

｢何よその言い訳...っ｣

あぁもう...頭に血がのぼりすぎてフラフラしてきた..

｢も...いいよ！とりあえず...むこ...行..｣
あれれ？
頭が...
おっかしいな..
ぐるんぐるんして..
目の前..が...

バタンッ

俊｢!?...A？｣
｢....ぅ゛..｣

ガラ！
俊｢..ッ！おい！大丈夫かよ！あっ..兄貴！Aが..ッ｣

(..辰兄...呼ばないで...)

私の意識はそこで途絶えた。