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何杯飲んだんだろう。
酔いが大分回ってきて頭が痛い。
ハナちゃんも、目の前で
チラチラとジョンハンさんに
目をやって頬を赤らめながら
楽しそうに話している。
「ちょっと風に当たってくるね」
ハナちゃんにそれだけ言って、
店の外に出る。
外はザーッと雨が降っていた。
狭い屋根の下から外に向かって
手を伸ばし雨の冷たさを感じる。
「頭いた…」
「Aちゃん、よく飲んでたね」
気がつくと後ろのドアから
今1番顔を見たくない人が出てきて
立っていた。
「ジョンハンさん…」
「しんどい?大丈夫?」
その優しさが、胸を痛くする。
これ以上好きになってはいけない。
自分自身でストッパーをかける。
「大丈夫です、もう戻ります…!」
足早に店内へ戻ろうとした時、
ジョンハンさんには手首を掴まれる。
「…なんかあった?」
お願いだから、何も言わないで。
お願いだから、ほっといて。
勝手に1人で嘘ついて諦めようと
決めたのに、
諦めたくないと涙が出そうになる。
「何にもないですよ!
戻りましょう」
できるだけいつも通りを装って
私はそう言った。
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作者名:tymyrt | 作成日時:2025年12月22日 18時


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