無限の未来 15th season (ページ25)

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725話ページ25

【ジェシー】

風磨「おーつかれ～」

赤「風磨じゃーん！来てくれたのね～」

風磨「なんで紹介してくんねーの」

昼公演を終えて、夜公演までのしばらくの休憩時間、昼を見学に来てくれていた風磨が楽屋に顔を出す。

そこで、俺たちはようやく、緊張しすぎて見学席の紹介を忘れたことに気づいた。

風磨「Aなんて、あんなにかわいく何回も俺に手ぇ振ってくれてたのに、全然紹介してくれねぇんだもん！」

「じゃぁさ、紹介ちゃんとするからさ、夜も見てて」

風磨「バーカ、夜は仕事だって言ったろーが」

「えぇー、ケチ」

風磨を前にすると、Aのお尻にブンブンと振られる尻尾が見えるのは、気のせいか？

今回の演出は、すとらじの時にファンの子達にも伝えた通り、Aがメインでやってて、演出に携わっている風磨とは、その話で盛り上がってる。

緑「滝沢くんがめっちゃ褒めてたけど…あのテンションなら、あとで言ったほうがいい？」

赤「だぁね。ありゃ、そんなこと伝えたら、興奮しすぎて大変なことになる」

緑「だなぁ…」

赤「滝沢くん、なんて？」

緑「セトリ、褒めてた。ストーリー性というか、流れがいいねって。パフォーマンスも含めて、レベル上がってるって」

赤「…あとで言おう」

そろそろ軽く飯食っとけよって言う年長組の声に、ケータリングへ行けば、一瞬アドレナリンが切れているA。

声をかけると、おおあくびして、思考回路は停止中って感じ。

そういえば、風磨と話し込んでたから、体調のチェック忘れてたなって思って、簡単にチェックだけしていく。

赤「苦しくないー？」

「うん、だいじょーぶ」

赤「手貸して？…ん、いいね。足だけ、あとでマッサージしてあげるね。ほら、早くご飯取って帰ろ」

本番後の、少しポカポカした体温のA。

結局エネルギーが底をついて、廊下のベンチにクタッと横になってしまったAを抱き上げて、楽屋へリターン。

青「世話の焼ける子だこと」

赤「A、楽しそうだったね」

青「純粋に楽しめてたよな、今日は」

最後まで、こんな公演が続くといいねって、満足そうな顔で眠るAを囲んで、6人で手を握った。