思春期の天秤 ページ1
【樹】
黒「ん〜〜っ、ﾊｧｯ、ﾊｯ…んっ、はぁっ…はぅっ！ﾊｧｯ」
青「大丈夫。北斗、大丈夫だぞ〜。先生、呼んだからね。ゆっくり、ゆっくり。焦んないよ…」
黒「ﾊｧｯ、とさ…はぁっ、んっ…苦し…ﾊｧｯ、とーさんっ、ﾊｧｯ…ｯｸ…」
大丈夫、大丈夫って声をかけるのも、慣れてしまった。
北斗が入院をして、2週間。
よくなるどころか…。
宮舘「北斗ー？意識はあるね。…苦しいね、今お薬入れるから。ね、がん…っ」
黒「ﾊｧｯ、ん〜〜〜っ、はぁっ…っ、ﾊｧ…っ！」
佐久間「んー、息止めない。息止めないよ。北斗、がんばれてっかんね。パパもちゃんといてくれてるからね」
青「ん。手、こっちな〜」
“がんばれ”と言いかけて、言葉を飲み込む宮舘先生も。
がんばれてるよって、いつもの笑顔で北斗を励ましてくれる佐久間くんも。
それに、苦しさから逃れんとばかりに、必死に喉元を引っ掻きそうな勢いで、持てる最後の力を振り絞って身を捩る北斗の姿にも、慣れてしまった。
“あとで…話、聞いてよ。ｯ、すげぇ…楽しかった、から…”
青「あとでって、いつのことだ〜…」
2週間前の夕方。
遠く長崎から、両手いっぱいの荷物と、満足そうな表情と一緒に帰宅した北斗を、予定より早く空港で迎えた。
みんなと別れた途端、張り詰めた後が切れたように呼吸は荒くなり、しんどそうにはしてたものの、ケータイに目を落としては、すげぇ楽しそうにそう話していた矢先。
あと少しで病院って時に、発作を起こした北斗。
パンパンに浮腫んだ北斗の足を見るのは、久々だった。
それから朝まで北斗は苦しそうに眠り続け、あの日からずっと落ち着かない体調。
昼間元気に話してたかと思えば、夜中に発作起こして次の日の朝には酸素とお友達で、ピコンピコンと滑稽な音を鳴らすモニタがそばに居座る日々。
黒「あれぇ…はぁっ…と、さ…？」
青「おぉ、起きた？…発作、ちょっと大きいの出て。あ〜っ…いい。思い出すな。思い出さなくて、いい」
黒「っ…。ご…」
青「あと、謝んのも禁止。謝ったら、500円だかんな」
やだよ、と力なく笑う北斗の口元には、大げさでもなんでもなく、それなりの酸素が流れる酸素マスク。
いつもより高く設定されたその流量が、今の北斗の危うさを物語るようだった。
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かん。(プロフ) - そらんさん» リクエストいただきありがとうございました☺︎短編��にてお話アップさせていただきました！大変、お待たせいたしました。これからも、作品共々よろしくお願いいたします！ (7月30日 22時) (
レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - さくらさん» リクエストいただきありがとうございました！続編にて、お話書かせていただきました☺︎おまたせしてしまい、すみません。。また、他のお話もお楽しみいただけたら嬉しいです！これからも、よろしくお願いします❤︎ (7月3日 20時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
かん。(プロフ) - ピンクBlackさん» リクエストいただきありがとうございます！お時間いただいてしまいすみません。。続編にて、お話完結となります☺︎お楽しみいただけていたら嬉しいです！ (6月11日 20時) (レス) id: bd45e6ad2b (このIDを非表示/違反報告)
そらん - いつも楽しく読ませていただいてます！かんさんの小説が大好きです！リクよろしいですか？のせいでもないし、誰にもどうしようもの続きで、ルンバ−ルで痛くて過呼吸起こしてしまうのをもし書けたらでいいのでお願いします！ (5月12日 2時) (レス) id: 586b465d2d (このIDを非表示/違反報告)
さくら - リクエストさせていただきたいです!!本編の220話でほっくんがdtskと詰所に行ったかと思いますが、その詰所でどんなこと話したのかとかどんな時間過ごしたのかのお話お願いします。昔の甘えん坊になってる感じなのかなっておもいます。特にskには甘えてそう (2023年4月18日 22時) (レス) id: 3f90d4971e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かん。
| 作成日時：2023年1月5日 21時
