私の天使4

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『………』

「…あ、アツコ、もう帰らなアカンのちゃう？
亮、送ったってーや」

アツコ「えぇ？まだ大丈夫やで？」

亮「これからAここで練習しよるから
おっても邪魔んなるし帰ろ」

アツコ「そうなんや。すごいね。
しょーたは送ってくれへんの？」

『………』


すごくキレイな髪

いいなぁ

ロングの髪をうなじから左肩にかき集めて
上目遣い

私も釘付けになってまう

「あー、俺はちょっと…」

チラッとこっちを見てきて、
眉を下げてる


もう、わけがわからん


そんなやり取りをしりめに
楽器を組み立て始めると

アツコ「うわぁ、すごーい！
こんなん間近で初めて見た」

長い爪…

ホルンのロータリーの部分(ピストン)
を押そうとしてきたから
とっさに避けた

『…………』

アツコ「あ、ご、ごめんね」

おびえたような目でこっちを見てくるけど、
そんな長い爪で触ってほしくない

亮「ほら、行くで」

アツコ「…うん」


2人が去っても立ち上がれなかった

「A、あのごめんな。
嫌な思いさせて」

『………誰なん？』

「同期で2個上の事務所のヤツがおるんやけど
そいつの妹やねんか。
レッスン場によう付いて来とったから
何回かしゃべってて。
たまたま同じクラスになってビックリしたわ。」

『…章ちゃんのこと、好きなんとちゃう？』

「はぁっ？ちゃうわ(笑)
あいつのアニキめっちゃイケメンやねんで？
身長もめっちゃ高いし。
俺みたいなちんちくりん、眼中にないわ(笑)」

『じゃあなんで私は近所の子なんやろ。
彼女やって思ってたんやけど？』

嫌味なことしか出てこーへん

こんな感情…いやや

「ごめん、ちゃうねん。
今度俺らの単独ライブが決まってん。
上手くいけばユニットとか組ませてもらえて
それが成功すればデビューにだいぶ近づける
ってところにきてるねんな。
ほんで上の方のマネージャーさんに
彼女がおるヤツは…
その、嬉しそうにおるおる言うなって
言われて。」

『…………』

「アツコに言ったら野口くんに絶対バレるやろ？
せやから…。
ごめん、言い訳やんな。」


『…そんなん、、、
わかったよ。って言うしかないやん』

心臓がバクバクいってる

下ばっかり見てて頭が痛い


「ほんっまごめん。」

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