【そらる】どうか、俺を欲しがって２

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朝起きると、抱き締めていたはずのAは隣にいなくて。


ベッドから出てリビングへ行くと、

「おはようございます！ご飯、軽くしか作れなかったんですけどよかったら。」

なんて、もういつもの凜としたAが居て。




「あ、出張いつからいつまでだっけ？」

作ってくれたスープを飲みながら、そういえばと思い今週の予定を聞く。


「水曜日の朝行って、土曜日の夕方に空港だったと思います。」

ふー、気合い入れなきゃ。とAは意気込んでいて。



「結構長いなー。無理しないでね、っていってもするんだろうけど。」


「昨日沢山充電したので、沢山無理できます！」

なんだか恥ずかしことを言ったかもと気づいたAは、食器を片付けてぱたぱたと荷物を持って。


「ちょっと、玄関まで送るからまって！」

と食べかけのご飯を置いて、後を追う。



「彼方さん、じゃあ、いってきます！」

いってきます！というAはやっぱり少し恥ずかしそうで。

「なんか幸せだな、これ。気をつけて、いってらっしゃい！」

と、頭をぽんぽん撫でて、見送った。




「ふーっ」


昨日はAが色っぽすぎて、我慢ができなくて、



「て、変態か俺。片付けして作業しよ。」

雨の歌をPCから流しながら、食べ終えた食器を洗って片付けをして。

あらためて聴くと、やっぱり過去に歌ったことのある曲ばかりで。ずっと聴いててくれたのかな、と思うとまた嬉しくなった。



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