よしのがうるさい【Hokuto.Y】4

さくらんぼ？ ページ33

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《え、チェリーじゃないでしょ？》


《じゃないです》


《そこは答えるんだ、(笑)》





……わからんことは聞け。




「ねぇ壱馬」

「なんすか？」

「“チェリー”ってなに？」

「「「ぶふっ(この人ピュアだ。)」」」



なんかリビングにいるメンバー全員吹き出しました。



「げほっ、……俺の口からは言えませ、げほっ、」

「ファンの子に言えないことしないって言ってたじゃん！」

「それとこれとは違うと言いますか……。」



とにかく言えません、とあの優しい壱馬に秒で切り捨てられた私。

メンバーに視線を巡らせてもことごとく逸らされる。


え、なに、私嫌われてる？()





「ねぇねぇりっくん？」

「そんなに可愛く言われたら余計に言えません……。」



「ねぇねぇ昂秀、」

「分かりません！」



「樹、」

「……マース〜」



「ねぇ陣くん」

「あかん、俺には荷が重い()」



「ねぇぱぱ」

「あれ、ほくちゃん今部屋？(なんかあったら北人精神)」





ダッシュで階段を駆け上がるぱぱ。

……嫌われてる？あれ、私嫌われてる？()



とリビングのドアが開き、ぱぱに手を引かれた吉野参上。



「なんすか、今AさんのTシャツ借りようとしてたのに」

「ごめん多分私それ聞いてない」

「げ、Aさん……あ、後で！後で言おうと思ってて、！」



げ、ってなんだよ、げ、って。

絶対言う気なかったでしょ。

てか私のTシャツ全部フリーサイズ買わされてるのあんたのせいだからね。()



「で？聞きたいことってなんですか？」

「チェリーってなに？」

「あー、」



吉野はチラッとテレビを見て、頭をガシガシ搔く。

そして耳元でコソッと、







   『Aさんのことが好きって意味ですよ』







「んふ、Aさん顔赤いの珍しい(笑)」

「っ、ねぇ！嘘いらない！」

「“チェリーボーイ”で検索したら出てきますよ、(笑)」



はい、と私のスマホを渡された。

なぜかロック解除済み。よし、番号変えよう。





【チェリーボーイ 意味】





……よろしくないやつだ。

なんてことをみんなに聞きまくったんだろう。

ごめんねみんな。()



「Aさんはチェリーちゃんですか？」

「あー、……っと。あれ、私のアイスどこいったかなぁ〜。うぇあいずまいあいす〜。」

「「「(……あれ、まさかの？←)」」」



……帰国子女のくせに全部ひらがなだとか聞かないからね。(そうじゃない)









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