そしてゼロになる 2【降谷零/安室透】

50.事件発生 ページ5

ーーーバンｯｯという破裂音。

それ唐突に、その場に鳴り響いた。


「…今のって」

「ああ…銃声だ。おい、A」

「ええ。…多分そう遠くない」


私と零はそう言って走り出す。


見つけたのは、少し細い路地に入ったところだった。


拳銃を胸に突きつけた男。

その胸は赤く染まっていて…


…嫌でも、緑川を思い出す。


「っ…A、俺は警察に通報するから、お前は」

「うん、ここのあたりにいる人を引き止めてくる。


見たところ自 殺っぽいけど、

流石にこんなところでそんなこと、しないだろうしね。」


…きっと、犯人はまだらこの近くにいる。



そう思って私は零を残し、表通りを走った。



〜･〜･〜



コナンside


「連続不審自 殺？」

「ええ。

…最初は私達も自 殺で処理しようとしたんだけど…

短い期間に同じような事件が何件も続いてね、


流石に変だということになって、捜査中なのよ。」

「今のところ、そいつらに共通点は見つかってねえ…

けど、俺らは一連の事件には繋がりがあるって踏んでんだ。」


それで、その事件を解決して欲しくておっちゃんのところに来たわけね。


「…あの子だったら、簡単にこんな事件解いちゃうのかしら」

「あの子？」

「あ、高校時代の同級生にすごい頭のいい子がいてね、

警察になるんだっていってたんだけど…今はどこで何してるのかしらね」


結衣刑事はそう寂しそうに笑った。


警察になったなら、どっかで会ってたりして…

…んな訳ねえか。



そんな時、結衣刑事の携帯がなった。


「…はい、上原です。




…え、…はい、分かりました。

私たちは毛利探偵と直接向かいます。」


そう、結衣刑事は電話を切る。


「どうしたの？」

「今言った事件と似た死体がまた見つかったみたい…

申し訳ないですが、このまま向かいますね、毛利さん」


「…」

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