2017.10.15 ページ7
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MCを無事に乗り越え、
勝負の終盤に差し掛かった。
客席に降りて、歌いながら歩く。
お客さんとハイタッチしたり
一緒にハートを作ったり。
そんな最中でも、頭の中はキミと
ハイタッチすることだけ。
キミから遠い場所では足が早くなり
やっとキミに近づくと遅くなる。
みんなが手を伸ばしてハイタッチを
求めてくれる中、キミは手を伸ばさずに
やっぱり俺を見つめるだけ。
これじゃあハイタッチできない。
どうしよ…
と、俺はある策を思いつく。
そして、キミの目の前に来たとき
俺は少し立ち止まり、キミの頭に手を置いた。
ありがとう、って口パクで伝えると
キミは一瞬で涙を浮かべる。
数回ポンポンと撫でてその隣の人から
ハイタッチを続けた。
キミを通り過ぎてから聞こえた
紫耀くん、の声。
周りの人が俺の名前を呼ぶけど、
この声が誰のものかなんて
わからないはずがなかった。
だって、何度も夢でキミが呼んでくれたから。
1度だけのキミの声。
俺は振り向かず前に進みながら
グッと涙を堪えた。
・
海人「紫耀、あの子に
頭ポンポンしてたでしょ!」
紫耀「だって、ハイタッチしようと
してくれなかったからさ」
公演が終わり、着替えながら
話題は自然とあの子のことに。
紫耀「あの子、俺の……」
海人「紫耀の…?」
紫耀「ううん。なんでもない」
廉「なんやそれ」
俺の名前を呼んでくれた、
って言おうとした口を閉じた。
これは俺だけの秘密。
少なくとも海人は知らないあの子の声。
特別感が湧いて嬉しかった。
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kahon - 良いですよね^^ (2019年4月30日 23時) (レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど(プロフ) - kahonさん» 再びコメント嬉しいです!私はきしれんが好きです♪ (2019年4月30日 2時) (レス) id: 3719d2f160 (このIDを非表示/違反報告)
kahon - キンプリ、みんな色んな個性があってとても面白いですよね^^なんかお姉ちゃんが教えてくれるんですよ。作者さんは、どのコンビが好きなんですか?しょうれんとかいいですよね^^ (2019年4月29日 16時) (レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
kahon - こちらこそ、こんな最高の作品にそして、作者さんに出会えて良かったです。これからも期待してます^^ (2019年4月29日 16時) (レス) id: 0e3b0babab (このIDを非表示/違反報告)
かすたーど(プロフ) - kahonさん» 最高級に嬉しいです!!そう言ってくださる方に出会えてよかったです(≧∇≦) (2019年4月29日 15時) (レス) id: 3719d2f160 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かすたーど | 作成日時:2019年3月4日 23時