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「ひどい、支え取られたわ」
「支えってなんやねん！人という字か！支え合ってできてんのか！」
「わー金八先生や！」
『･･････』
ゲラゲラと笑い合う二人に、私はひとり拍子抜けしてしまった。
先程まで二人の間にピリついた空気が流れたように感じたが、今はそれも気のせいだったのかと思うほど、和やかな空気感に変わっている。
それに、楽しそうに笑う丸山さんの表情は、いつも通り優しい。
けれどさっきは、いつもの丸山さんと比べると、なんだか少し強引な印象を受けた。
「───じゃあ、俺もう戻るわ。湯冷めしそうやし」
「おん、おやすみ」
そしてたつ君は、私と丸山さんを残して、あっさりとこの場を離脱していった。
その背中に、私も『おやすみなさい』と言葉を掛け、頭を下げる。
「───Aちゃん」
すると、幾分か落ち着いたトーンで、丸山さんに名前を呼ばれた。
『は、い･･･』
好きな人から名前を呼ばれて、嬉しくないはずがない。
だけど、見上げた丸山さんの表情が、いつもより少し冷たく感じて、私の返事は僅かに声が詰まっていた。
「"たつ君"って、なに？」
『あ、それは･･･』
あれ？丸山さん、なんか怒ってる･･･？
ソワソワと嫌な緊張感が呼吸を詰まらせ、視線を無意識に下げてしまう。
でも、何か言葉を返さなくては───。
『お、おともだ───』
「友達にでもなった？大倉と」
私の返事を待たずして、丸山さんはそう言葉を被せてきた。
いつもと違う彼の雰囲気に、少し怖くなる。
何か気に触る事をしてしまったのだろうか。
今、どんな表情でこちらを見てるのだろうか。
そんな事を悶々と考えながら、私は恐る恐る視線を上げる。
『え･･･───』
想像では、もっと怖い表情をしていると思っていた。
けれど、目の前の丸山さんはどこか寂しそうで、複雑な笑みを浮かべていたのだ。
どうして、そんなふうに笑うの───？
『丸山さん･･･？』
それは脆くて、壊れてしまいそう。
気付けば私は、彼に手を伸ばしていた。
しかしその手は宙を掴んで終わると、次の瞬間にはポンポンと軽快に肩を叩かれていた。
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匿名希望 - 更新ありがとうございます！めちゃくちゃ好きです！ (2022年10月11日 1時) (
レス) @page27 id: cc9a8b8ec1 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 更新ありがとうございます！続きがたのしみです◎ (2022年4月5日 4時) (レス) @page4 id: d8f1726f33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2022年4月3日 17時
