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帰宅すると、時刻は夜の7時を回っていた。
家の中は真っ暗で、当然ながら丸山さんの姿はない。
上のフロアも灯りは点いていないようだし、まだ誰も帰ってきていないようだ。
『───お夕飯、楽しみだな･･･』
日中、偶然会った丸山さんとの約束を思い出して、私は人知れず笑みをこぼす。
上司のおつかいで昼から外出していたのだが、なんとその出先で丸山さんを見かけたのだ。
まあ、その後はなんだかんだとあったものの、丸山さんからご飯を一緒に食べようと言ってもらえたのである。
正直、まず驚いてしまった。
人当たりのとても良い人だけれど、それでも私に対して心を開いてはくれていないと感じていたから、とても嬉しかった。
大倉さんと一緒にいる時の様子からは、明るくて、相手を笑わせようとおちゃらけてみたりと、すごく元気な人という印象を受けた。
そしてそれと同時に、すごく気を遣う人で、その奥はとても繊細で神経質な人なのかもしれないとも思った。
おこがましいのは承知だが、そういう部分は、少し自分に似ていると感じた。
だからこそ、私から干渉するような事は極力控えていたのだが、今日の出来事で少しは彼との心の距離が縮まったような気がする。
一体、丸山さんの中で何がきっかけとなったのかはさっぱり分からなかいが、それでもこの現実に感謝すべきなのは間違いないだろう。
ついつい鼻歌でも歌いそうになりながら、私はリビングルームの窓にブラインドを下ろしていく。
すると、どんよりと都会の空を覆う雲から、ポツポツと雨が降り始めた事に気が付いた。
それから、上のフロアのバルコニーへ視線をやる。
今日、誰も洗濯物干したりしてないよね───？
念の為と思い、私は螺旋階段を足早に登って、バルコニーの様子を見に行った。
すると、物干し竿には誰かの洋服が干されており、雨と風に吹かれてゆらゆらと揺れていた。
その様は、まるで「助けてくれ」と救助を求めている様にも見えて、私は慌ててバルコニーへ飛び出た。
物干し竿にはオレンジ色の札が掛けられており、この洗濯物が丸山さんの物だという事がわかる。
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めめこ(プロフ) - 匿名さん» 癒やしだなんて･･･！こちらこそ、ありがとうございます！ (2022年4月3日 8時) (
レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名 - 夜な夜な作品読ませていただいています、日々の癒やしです、ありがとうございます！ (2022年3月30日 2時) (レス) @page45 id: d8f1726f33 (このIDを非表示/違反報告)
めめこ(プロフ) - みーこさん» まさにうちキュンに影響された作品です(笑)引き続き応援よろしくお願いします！ (2022年2月21日 22時) (レス) id: ca01f690f5 (このIDを非表示/違反報告)
みーこ(プロフ) - うちキュンですね♡何か本当に頭の中にこのストーリーの映像が浮かびます(^^)応援しております！ (2022年2月20日 23時) (レス) @page24 id: bdc8ba7bac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めめこ | 作成日時：2022年2月11日 20時
