32時間目 黒いオーラ ページ32
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な「え、そんなに僕って彼氏っぽくないの？」
珍しくなぎひこが傷ついているようだった。
私でもあんまりそういう姿は見たことがない。
磯「まあ、気にすんな藤咲。Aのことを好きでいればそれだけでいいのさ」
『おお！さすが発言までイケメン！』
私が悠馬に向かって笑いながら言うと、周りの皆の顔は凍りついていた。
え、何したのみんな。
私は何が起きたのか分からず、あたふたとする。
赤「ふはっ、Aちゃんってバカなんだね」
カルマくんからの突然の悪口に私は頭をハテナにする。
なんかまずいこと言ったのだろうか。
前「…藤咲が過保護になるのも無理ないわ、ごめんな」
渚「気づいてないAが逆に怖いよ…」
茅「きっと藤咲くんは今までも苦労したよね、頑張ってきたね…！」
皆はなぎひこに向かって色々言っていたけど、全く私には話が読めなかった。
『ねえ皆してなんの話？！』
な「A…今度気絶させるよ？」
『え？！』
立ち上がって身を乗り出して皆に聞いても苦笑いをされるだけで、終いには隣からなぎひこの黒いオーラが出てしまった。
気絶させるって…さっきのもだいぶ苦しかったけどそれはやばい。
『えっと、なんか分かんないけどごめんなぎひこ！』
私はそう言ってペコッと頭を下げた。
な「はあ…ほんとに分かってないんだ」
なぎひこは今まで見てきた中でも最高なくらいの大きいため息をついた。
前「お前も大変だな、藤咲」
磯「俺たちでよかったら相談に乗るよ」
なんだか私の前で訳の分からない会話が繰り広げられていた。
「「(ここまで言って逆になんで気づかないんだよ…)」」
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作者名：柚 | 作成日時：2020年3月26日 14時
