猫田くんの不調 ページ28
寮に戻り、誰かにぶつかった
ほのかに香る女物の香水の香りに眉を顰める。
誰?と見上げれば桃色の髪の・・・モモ先輩がいた
「あれ?モモ先輩?なんでここに・・・」
百「なんでって、ここL棟だよ?AはC棟でしょ?」
あれ?間違えた?なんて言うかぼーっとするなぁと思いながらも自身の寮に帰るかと足を動かせば掴まれた腕に振り返る。
百「ちょっと、Aもしかして体調悪い?」
「別に悪くないですけど。平気ですよ」
百「ちょっとおいで」
無理矢理手を引かれ歩き出す。L棟の人達になんでここに?なんて言われるがそれは俺が知りたい
ひとつの部屋につけば扉を開けて迷うこと無く先輩はそこに入り、そこには蛍先輩もいた
蛍「おかえりなさいってAくん?」
「ほたる先輩おはようございます」
蛍「おはようって・・・今夜だよ?」
百「蛍、体温計無い?多分この子体調悪いんだよね」
「元気ですよ僕!今ならあんぱん○んにもなれます!」
ハイハイと軽く流され渡された体温計を脇に挟まれる
冷たいからこれ嫌いなのに
ピピッと電子音が計測終了を知らせればそこに記されていたのは38.2。
あれ?これって熱ある?
蛍「やっぱり熱ある。風邪?」
風邪かと言われれば違うと思う。どちらかと言えばこれは多分・・・
「知恵熱」
蛍「知恵熱って・・・」
「久しぶりに音が見えるから追いつかなくて・・・たくさんの音が歌にしてって曲にしてって言うんです
その気持ちに答えられ切れてなくて・・・音が止まらない」
しかいにあふれるたくさんの音達
それを見るのが久しぶりだから多分疲れたのだ
蛍「それって・・・でも最近随分無理してたみたいだし、取り敢えずゆっくりした方がいいよ」
「でも音が」
止まらない止められないぐるぐると頭が回る
そんな時だった
ぎゅっといきなり視界が暗くなる。それはモモ先輩が手で視界をおおってくれたのだ
百「これで見えないでしょ?音は?聞こえるの?」
こくりとうなずけば耳にイヤホンが付けられる
それは優しい声。
百「先生には言っておくから。ゆっくり休んでよ。」
微睡む意識の中で響いた優しい声にどこか懐かしさを感じて、ゆっくりと目を閉じた
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ももた(プロフ) - 1128 (2018年11月18日 9時) (レス) id: 89782e0b63 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめの(プロフ) - ワイモイさん» コメントありがとうございます!コラボしてしまいました遂にまた手を出しましたクロスオーバー頑張って行きますのでよろしくお願いします (2018年10月21日 11時) (レス) id: 89782e0b63 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめの(プロフ) - 名無し丸さん» 温かいお言葉ありがとうございます・・・ほか作品も頑張っていきます!お心遣いありがとうございます (2018年10月21日 11時) (レス) id: 89782e0b63 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめの(プロフ) - 羅衣奈さん» コメントお返事遅れてすみません!応援の言葉ありがとうございます!あんスタの方も続編始まりましたのであちらもよろしくお願いします! (2018年10月21日 11時) (レス) id: 89782e0b63 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめの(プロフ) - ワイモイさん» コメントありがとうございます!ひめにゃんヤンデレ妹なので怖いです! (2018年10月21日 11時) (レス) id: 89782e0b63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめの | 作成日時:2018年10月3日 22時