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Day.17 ページ19
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「何してんの。」
声が聞こえた。
その声は今までの恐怖を感じさせる声色と違い、優しい声色だった。いつから、安心する声に変わったんだろう。
「転弧くん、、、。」
「は？お前誰だよ。」
「誰も何も、その子の、Aの特別。
いいからその手、離してくんね？イラつくんだよ。」
首をボリボリ掻きながら話す転弧くん。
「特別って、自分で言うか？俺が今Aと話してんだよ。」
転弧くんの声を聞いて脳が冷静さを取り戻したのか私の口は動き出した。
「ねえ、橋本だっけ。邪魔だからそこどいて。勝手に勘違いして勝手にキレて、気持ち悪い。
あと、私の事好きなんだっけ？それなのに全然相手にして貰えないって？当たり前じゃん。だって関わった事無いんだから。関わろうと努力もしなかった君の問題じゃない？
それと、私にとって転弧くんは特別だから。」
元ヒーローの圧、そこそこ怖いのだろう。
橋本は縮こまり逃げてしまった。
その瞬間、気が抜けたのかヘナヘナと私はその場にしゃがんでしまった。
「おいおい、さっきまでの圧はどうしたんだよ」
揶揄う転弧くんに返す言葉もなく、私はただ一言「怖かった。」としか言えなかった。
その言葉に転弧くんは何も返さず気づくと視界が暗くなっていた。身体が温もりに包まれる。
涙があふれる。
「来るの遅い。」
「ヒーローじゃないんでね。」
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作者名：ほんぽ | 作成日時：2022年12月26日 12時
