The Story of Us (ページ19)

今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:56,765 hit

3 ページ19

「今日は本当に楽しかった、ありがとう」

すっかり空は暗くなって、夜風もちょうどいい

僕の一歩前を歩くAちゃんは、道路の白線から落ちないように、ヨロヨロと歩いていた

言わなきゃ、何度も練習したじゃん

心の中ではいつだって、君に言えたその一言

たった2文字の言葉を、君の背中に言うことすらできなかった

初恋は実らないって、そんな言葉を聞いたことはあるけれど

そんなものは信じてないから

「あ、あのさ...」

振り返ったAちゃんを、近くの観覧車の明かりが照らす

「僕も、今日Aちゃんと1日一緒に居れて、本当に楽しかった」

「うん」

「それで、その...」

真っ直ぐにぼくを見つめる彼女の瞳は、星よりもキラキラと輝いている

「Aちゃんのことが、好きです」

若干目の奥がじんっとして、溢れないように口を噛み締めた

言えた、言えたよ

ずっと伝えたかった言葉を、君に

「私も」

その言葉に、俯いていた顔を上げると

僕の代わりに涙を流しているAちゃんが、優しく微笑んでいた

「ジュンフィくんが、好き」

こんなに幸せで、いいのかな

多分僕は今、世界で一番幸せだ

帰り道、僕の一歩前を歩いていたAちゃんが、今はその小さな手を僕の手に重ねて、隣を歩いている

もうすぐAちゃんの家に着いてしまう

そんな風に思えるほど、家に送ってあげる道のりが短く感じた

繋いでいた手を離すと、彼女はまたいつものように柔らかく笑って

「明日この時間にまた会おうね」

＊아주NICE__ジュン__