The Story of Us (ページ13)

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1 ＊太陽の女神スングァンページ13

あ、今日もまた寝てる

窓側の前から2番目の席にいる彼女を、僕は毎日眺めている

今日の彼女は大胆だ

授業中だというのに、リュックをノートや教科書の上に雑に置いて、その上に頭を乗せて寝ているのだ

「こんなところに自ら罰を受けたがっている奴がいるな」

案の定先生が来て、幸せそうに眠る彼女の頭を教科書で叩く

バシッ

「ハッ、おはようございます！」

「おはようございますじゃない！罰として1週間、うさぎ小屋の掃除！」

あはははっと、クラスのみんなが笑ってる

そんな中、彼女は涙目でいかにも残念そうだ

だけど僕は心の中でガッツポーズをした

だって僕はうさぎの世話係だからだ

1週間、放課後は彼女と一緒にいられるんだ

そう思うと、天にも登る気持ちだった

そんな彼女の名前はAちゃん

マイペースで勉強は少し苦手だけど、困っている人がいるとほっとけない、そんな子

優しい彼女のことが、僕はずっと好きだった

だけど、知ってるんだ

彼女が想っている人は、他にいるってこと

いつも君を見ていたから

君は僕を見てくれないってことも、ちゃんと知ってる

それでもこれから幸せな1週間が待っていると思うと、自然と口角が上がった

あれから帰りのホームルームが終わって

ウキウキしながらうさぎ小屋へ行くと、Aちゃんはまだ来ていなかった

「おーい、元気にしてたか？」

一匹のうさぎに声をかけると、鼻をスンッと鳴らしてヒゲを揺らした

可愛くてしばらく眺めていると、向こうの花壇があるところから、キョロキョロと辺りを見渡している彼女がいた

「Aちゃん！」

名前を呼ぶとすぐに気がついて、小走りで駆けてくる

「スングァン！あーよかった、やっぱりここで合ってた」

「もしかして迷子だった？」

「いや、えっと...あまりここら辺に来たことないから、一周しちゃって...」

遅れてごめんね、と笑うAちゃん

こんなに近くで君の笑顔が見れるなんて