【呪術廻戦】狗巻と黛はすこぶる仲が悪い

拾玖《3》 ページ20

『これ食べていいの？』

「持ってきたのは悟だぞ、キクフク…？ってやつだって」

『喜久福ね、私が買ってってお願いしたやつだ。帰りの新幹線で食べるはずだったのに…』

「別に高専で食ってもどこで食っても味は変わんねぇよ」

「しゃけ」

『そうだけどさぁ…ほら、先生の顔見ながら食べたらもっと美味しくなりそう』

「悟の顔…？いや、逆に不味くなるだろ」

『いや、あんなんだけど顔だけはいいでしょ。あんなんだけど』

「もういいからさっさと食え。んで寝ろ」




仕方ない…理解されなくても悲しくない

同級生のこいつらなら


あ、目の前のアホ面は抜きで



でも今食べたら体に悪いな…(深夜1時)



『明日食べようかな』

「なんだよ、じゃあにぎりでも食うか？それなら私でも作れるだろ」

『まじ！？いーの！？！？』

「今回だけだぞ」

「おい真希、毒入れるなよ」

「入れねーよ」




やった、倒れてよかった


てか五条先生一回こっち戻ったのに

また仙台行ったのか


特級呪術師は大変だな



多分上の人と話するんだろうな

虎杖くんのこと



「…で、真希がいないうちに聞くけど…お前また所得領域増やしたってな？」

『パンダは耳が早いね、もしかしてさっきの硝子さんとの話聞いてた？』

「出処は今はいいだろ。で？どんくらい広げた？」

『うーん…半径5kmってところかな、回れてないところもあるけどね』

「5km…だから倒れたのか」

『そーなの』



私の昨期雲外は無敵じゃない



この学校や、よく行くところ


人の負の感情が向かれやすい墓場なんかは

休日を返上して自分の呪力を撒いたりしてる



私の呪力の残穢があるところにしか

別空間は開けない


全く勝手の効かない術式だ



真希は最初こそ私の呪術を

恵まれていると皮肉っていたが


私が所得領域を増やすために

自身の呪力、いわば体力を消耗すると知って


過保護のような感じになってしまった


所得領域を一気に増やすとガチギレする

この時の真希は割と怖い



「恵はどうした？お前フォローしに行ったろ」

『ボロボロの大怪我、明日明後日くらいに帰ってくるんじゃない？』

「へぇー…大怪我の恵は置いてきて、倒れたAは高専に連れて帰るって、相変わらずお前甘やかされてるな」

『やっぱり？五条先生私のこと贔屓してるよね』




まぁ、嫌な気はしないけど

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