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「ここで何をしている？」
そこへ、一人の男がやってきた
最近見慣れてきた男の姿
『グルッペン様…』
「ご移動中に失礼致しました！訓練生が勝手に出歩いているようでしたので指導を行っておりましたところです」
運がいいのか悪いのか…
たった今この男のことを考えていた
少し自分の中で気まずいのは仕方ないが
この状況は願ってもない展開だ
「訓練生、というのはそこの彼女で間違いないな」
「？はい、その通りであります」
「ならば問題ない、彼女は私用があって私が呼び出したのだ」
「え、それは…し、しっ失礼致しました！何も知らずに…」
「いや、構わん。が、時間が無い。彼女を解放してもらってもよろしいか」
「もちろんでございます」
やっぱり王様って絶対権力よね
兵としてはこの上官の言うことが
正しいのに
グルッペンくんの言葉一つで
全てなかったことにできる
私が悪気があって訓練をサボったとしても
彼が一つ嘘をつけば咎めることは出来ない
彼が何をしても
誰も彼を叱れない
『………』
「何を黙っている？初めから俺の名前を出しても良かったんだぞ」
『…そうね、そうだったわ』
なんだろう
彼は本当にいい人なのだけれど
素直にそうとは思えないこの違和感
今の国を変えるために国王になったのに
なぜ、何も変わらないままなの
まだ変えられないの？
それとも、なにか訳があるの？
国を変えたいと言うくせに
言動は前国王と良く似ている
国王の権力の元に、国民は為す術もない
それがさも当たり前のような顔をするのは
彼も例外じゃなかった
思えば当然よね
そんな親の元に育てば誰だって
無垢にそれを信じて疑わない
自分は普通の人間じゃない
他よりも強い人間なんだと…
「さぁ、馬車に乗ってくれ」
『…えぇ』
こんなことってあるかしら
私は今まで真摯に彼を信じて頑張って
この間やっとそれが報われたのに
国が変わると
彼が変えてくれると、期待して…
今は、彼のしたいことが分からない
何をしたかったのか
私の知らないうちに何があったのか
グルッペンくんのこと
私は何も知らない
「…元気がないように見えるが」
『いえ少し…疲れただけです』
「敬語は外せと前に」
『今は馬車の中です。運転手はうちの兵士でしょう？』
「……分かった」
彼を信じれないわけじゃない
あの日民衆の前で声を上げたのは
変わりない事実だ
だから…
.
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らむね@プリ小説もやってるよ！(プロフ) - コメント失礼します！最初から一気見をしてあっという間に時間が経ってしまいましたwゆっくりでいいのでこの後の更新も気長に待ってます (11月8日 11時) (
レス) @page22 id: 81e25a727e (このIDを非表示/違反報告)
きゃらめる飴飴 - とても面白くて、最初から一気見してしまいましたwww更新楽しみにしています。 (2022年4月29日 21時) (レス) @page22 id: 8c48bd4d9d (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - コメント失礼します！ハマって最初から読ませていただきました！とっても面白くて、これからの展開が楽しみです！次の更新楽しみにしてますね(*´꒳`*) (2022年2月19日 20時) (レス) @page19 id: 7aebf15c07 (このIDを非表示/違反報告)
まっち売りの少女(プロフ) - コメント失礼します！更新お疲れ様です！ずっと待ってました！ゆっくりでいいので更新続けて貰えると嬉しいです´`* (2021年10月11日 0時) (レス) id: 69c159beb8 (このIDを非表示/違反報告)
蝶花 - 更新待ってます！ (2020年12月26日 20時) (レス) id: 38881abff7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：絵描きさん
| 作成日時：2020年7月9日 2時
