DAY 6 ページ6
．
次の日いつもより緊張する登校時間
昨日初めて話せたけど勢いで今日も話せたりしねーかなあ。
…まあ無理か席隣にならない限り
７：０３
いつも通り定刻にバスが来る。
君はもう列の後ろに並んでるだろうか
座席の一番後ろまで歩く途中
窓の外に小走りで列の最後尾に着く彼女が見えた。
定位置に座って車内を見る
今日は憎いほどの快晴で生憎席は選び放題
彼女の特等席も空いている。
昨日は運良かったよなー本当
話しかければ良かった
窓の外を眺め今更したって遅い後悔と反省会
「おはようございます」
あーそうそうそんな感じで声掛けてくれたりしねーかなあ
……
「…あの、おはようございます」
「うわ！」
その妄想と願望はそっくりそのまま現実になったらしく、前の座席にいる彼女が振り返って俺を見ていた。
驚きすぎた俺に驚いた彼女は目を丸くして申し訳なさそうに言った。
「すいません、驚かせて」
「いやとんでもないです
おはようございます」
目の前に彼女がいる。
いつも座ってる席じゃなくて俺の前の座席に
俺の挨拶で途切れた会話。
少し間を開けて切り出した彼女は軽く俯いている。
「これ昨日のお礼です…
ありがとうございました」
差し出されたのは小さな茶色の紙袋。
「食べれなかったら捨ててもらって構いません」
付け足した言葉に中身が食べ物であることを知る。
「あ… ありがと」
ぎこちなく紙袋を受け取る
目が合わないのはお互いがきっと合わせないようにしているから
俺の言葉に小さく頷いて、躊躇いがちに前を向き直ってしまった。
一瞬の出来事だった。夢見たいだけどしっかりと手に持った紙袋が夢じゃないってことを伝えてる。
いつもより近くに手を伸ばせば触れられる距離に彼女の姿がある。
なんだっていい話しかけなきゃ
何回感じた後悔も、何回考えたシミレーションも君を前にするとその通りになんていかなくて
．
また今日も彼女の後ろ姿ばかり見ていた
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ななせ.。(プロフ) - れいなさん» この小説のオチは目黒くんなのでお楽しみに^ ^ 次作はどちらかです (2020年4月14日 14時) (
レス) id: 556b37bac5 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - いつも楽しく読ませてもらってます。オチは目黒くんがいいです。 (2020年4月14日 12時) (レス) id: 73aac7605f (このIDを非表示/違反報告)
ななせ.。(プロフ) - ごぼうしゅうさん» 貴重な両オチのご意見ありがとうございます^_^ どうなるかわかりませんが良ければ次作も見に来てください！ (2020年4月14日 11時) (レス) id: 556b37bac5 (このIDを非表示/違反報告)
ななせ.。(プロフ) - さまさん» キュンキュンさせれてるか不安だったので有り難いです(;_;) 楽しみに待っててください^ ^ (2020年4月14日 11時) (レス) id: 556b37bac5 (このIDを非表示/違反報告)
ごぼうしゅう(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます！目黒くんも渡辺くんもどっちものオチも見たいので、もしよかったら両方とも作って下さると嬉しいです！ (2020年4月14日 5時) (レス) id: 35c40b1b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ななせ.。
| 作成日時：2020年4月9日 17時
