Good night ページ16
｢今は夏休みなん？｣
｢夏休み.......あぁ！サマーホリデーのことですか？
えぇ、そうです。それが明ければ入学式ですね。｣
｢それやったら、入学式始まるまでにこの世界の常識やら魔法やら、色々叩き込んどかなアカンなぁ.......｣
｢貴方、話し方変わってますけど大丈夫ですか？｣
｢ん.......ああ、だいじょぶだいじょぶ。
これな、関西弁っちゅーねんけどな、ええやろ？
関西弁はええでー｣
｢そうですか。貴方大分酔ってますね｣
話し方が方言に変わり、語尾も酔いのせいで少しなまっているユキ。
｢すき？
関西弁使うアタシ、嫌や？｣
｢いいえ、寧ろ本当の貴女を知れて嬉しいくらいです｣
そう伝えると、そうかァ〜とヘラヘラ笑ったユキだった。赤みを帯びた頬が、少しだけ濃くなったような気がした。
｢あたしなァ、隠しとってん。
クソやろーに｢お前の話し方、オレとそっくりやな。良かったなぁユキ。大好きなお父様とよー似てて。｣って言われたことあんねん。
そっから、関西弁使うん嫌になったんよ。
でも、パパが好きや言ぅてくれるんやったら、そんな悪い気ぃせえへんなぁ｣
そう言って寝てしまった。
｢全く、世話のやける可愛い娘ですね｣
父親のせいで話し方も変えなければならないなんて、どれほど窮屈な人生だったのでしょうか。
私には計り知れない、さぞかし暗い過去をお持ちなのでしょう。そんなもの、忘れてしまえばいいのに。
ユキのおでこに自身の人差し指を当て、息を吸い込み言葉を紡ごうとしたが、出てきたのは掠れたため息だけだった。
｢まァ、消すのは本人の許可を得てからにしましょうか｣
すっと彼女のおでこに触れていた指を離し、彼女を抱え、寝室へと移動する。夏独特のムワッとする空間を快適な温度に調節し、彼女を布団の上へとおろす。
数多くある部屋の中で1番広い部屋を魔法で綺麗にした。
ベッドは3人ほど寝れそうな広いもの。3つほど並べられたふかふかの椅子に、大きなクローゼット。化粧をするために置かれたドレッサー。それと、壁にはられたこれまた大きな全身鏡。これだけあれば十分だろうと、クロウリーは意気揚々と部屋を改装していた。
｢ん.......｣
｢おや、起きてしまいましたか｣
｢んー、ぱぱぁ？｣
｢そうですよ｣
｢へへ、おや.......す、み.......｣
スゥとまた眠りこけるユキ。
はい、おやすみなさい。とひとなでしてオンボロ寮を立ち去るクロウリーだった。勿論、オンボロ寮全体を保護魔法で囲ってから。
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Ria*(プロフ) - すみませんごめんなさい…。前にしたコメントゆっこさんのことを呼び捨てに…！！わざとじゃないんです、ごめなさい！ゆっこ"さん"です！訂正させてください！！ (2020年8月6日 10時) (
レス) id: 33e95337be (このIDを非表示/違反報告)
白玉の星(プロフ) - 速く………………速く………………思い出してほしい…これからも頑張ってください……………… (2020年8月5日 21時) (レス) id: 897ea2c55e (このIDを非表示/違反報告)
ちぃすけ。(プロフ) - 全編見たとき泣きました…（ ; ; ）この作品が今までで一番好きです！！更新ものすごく楽しみにしてます！！頑張ってください！ (2020年8月5日 20時) (レス) id: 0f6c0c9d97 (このIDを非表示/違反報告)
Ria*(プロフ) - 続編心待ちにしてました！ゆっこの作品大好きです！これからも楽しみにしています！！ (2020年8月5日 18時) (レス) id: 33e95337be (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑 - 名前変換させてほしい… (2020年8月5日 12時) (レス) id: ed99c8170d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆっこ | 作者ホームページ：https://www.pixiv.net/novel/series/1297564
作成日時：2020年8月4日 20時
