＿なりたいあの子 ページ11
*
初めてのキスは
タバコの煙の匂いがした。
感覚はすぐには分からなくて
時間が経つにつれ、ハッキリしてくる。
濱「男は、何とも思ってない女の子にも、こういう事できるから」
今までで一番冷たい視線だった。
そして、笑顔は一切なかった。
濱「もう、子供の面倒は、うんざりや」
何も言えない、、聞けない、、
濱田さんがそのまま、私を置いて自分の家に帰ってしまった。
放心状態のまま
私は、どこかに向かってた。
本当なら望んでた事なのに。
あの人に彼女が出来たら、自然と諦めがつくと思ってた。
でも、実際、
知らんぷりしていた、自分勝手な想いが爆発しただけだった
そして、惨めにひとりになっただけ。
自然と足が止まって
唇を手の甲で擦り拭く。
消えない感覚と匂いが
場所も考えずに涙を流させる。
「うぅ、、、ふっ、、」
歪む視界で足元を映していたのに
突然、可愛らしいハンカチが映し出された。
顔を上げれば、朝から綺麗でフワフワした天使が私にハンカチを差し出していた。
「あり、、がとう」
何も言わずに、私が少し落ち着くのを待っている。
そして、同じ制服を着た天使はポケットから飴を取り出し、それもくれた。
イチ「今泣いてるのって、シゲが原因やったりする？」
「へ？、、ううん。違う。これは、その」
イチ「ならええんやけど。」
「あっ、ハンカチ、、洗って返すね」
イチ「そう？わかった。」
「じゃあ、、、」
イチ「学校、行かへんの？」
「あ、、っと。休、む。」
吉野イチ。
彼女のように、可愛らしくて優しくて
穏やかな人間になれたら
どんなにいいんだろうか。
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な(プロフ) - ご返信ありがとうございます！更新する度に見に来てます笑応援してます(^^) (2021年2月2日 2時) (
レス) id: 45490ea103 (このIDを非表示/違反報告)
のんれもん(プロフ) - なさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです。更新した際には、また是非読んでください！ (2020年12月20日 22時) (レス) id: 0c446b2208 (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - とても面白いです。お忙しい中だと思いますが更新頑張ってください！ (2020年12月19日 3時) (レス) id: 3d8afbfd34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のんれもん
| 作成日時：2020年12月17日 20時
