小 児 科 病 棟 の 女 の 子 。 5

思 い 出 し た 昔　[ 202 ] ページ21

* 真愛side *



紗 「 真愛ちゃん 寝る準備 しよっか〜 」


「 えぇ〜 もう 寝るのー？ 」


　


この 小児科病棟 に いると 、

暇なはず なのに 、 一日 が あっという間 に

流れている 感じ が する 。


　


紗 「 まだ 寝たくない 理由 でも あるの？ 」


「 んー … そう いわれてみると ないけど …… 」


紗 「 なんだ 笑 。 歯磨き した？ 」


「 うん 」

　


本当 は ちょっとしか してないけどね！



だって 口内炎 の ところ に あたると

すっごく しみていたいんだもん 。

　


紗 「 ほんと〜？ 」


「 ほんとだよ！

じゃ さーちゃん 、 もう 寝るね 」


　

最近 千田さん の こと を

” さやか ” って いう お名前 だから

さーちゃん って 呼ぶよう に なった 。

　


最初 は びっくり してたけど 、

今 は もう 慣れた みたい 。


　


紗 「 はいはい 笑 。 おやすみ 」


　

なんだかんだ 言ってても 、

去り際には いつも 頭 を なでなで してくれる 。

　


紗 「 … 電気 つけておく？ 」


「 んーん 。 消してって 」


紗 「 わかった 。 おやすみ 」


「 おやすみ 」

　


さーちゃん が いなくなると 同時 に 、

部屋 の 電気 が 消えた 。




個室 っていうのも あって 、

看護師さん一人 いなくなるだけで

ずいぶん 静か に なる 。











夜 に 個室 で ひとりぼっち に なると 、

ふと 入院 する前 毎日 の ように

お母さん の 帰り を

待っていた頃 の こと を 思い出した 。








お母さん は 真愛 が 小さなころから

働いていて 、 保育園 の お迎え も 毎日

一番最後 だったほど すっごく 忙しかったけれど 、

いつも 一緒 に 帰る 二人きり の 時間 が すっごく

楽しかったの を 今でも 覚えている 。





小学校 に 上がってから は 、

お母さんも さらに 忙しくなって 、

夕方 帰ってきても 明るくならないうちに

いなくなることも 多くなって 、

そのおかげ で 家事 を 教えてもらうこと が 増えた 。




お母さんが 夜 寝るときに いないのは

ちょっと 寂しかったけれど 、

つきっきりで 家事 を 教えてもらえるのは

新鮮 で 楽しかった 。

思 い 出 し た 昔　[ 203 ]→←復 活　[ 201 ]

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す