まんね:58 ページ8
「よーし、今日は俺がテストを一気にまとめて返却するぞー」
「はーい、質問です先生
一気に返却ってどういうことですか
各教科の先生がそれぞれの授業で返してくれるんじゃないんですか？」
「良い質問だな
先生は今回平均点が今までで1番低いお前達のために各先生方からテストを受け取って一気に配ることしたんだ
そしたら絶望感を1回味わうだけですむだろ」
「やっぱ先生ちょっとズレてんな〜」
「いらない配慮だよそれ
今までも絶望を分けて乗り越えてきたのに一気に来たらもう瞬殺じゃん
絶望感味わう暇もないよ
死んでるよ、どうしよ」
今日はテストの返却日だ
朝散々Aに精神面をえぐられ、ついには呆れられて教室を出ていってしまったAだが、今は大人しく座っている
俺らの担任の謎の気遣いのおかげで場は和んでいるがお生憎ここの気温だけ低い気がする
完全に俺の隣のこいつの出す殺気まがいのものだろう
…そんなに怒ることか？
なんか、自分の気持ちに正直になって、アーミーにもしっかりと伝えて隠し事もなく罪悪感も無くなったら…
今までよりもこいつが可愛く見えて仕方が無い。
自分が言ったとは信じられないぐらいに好きという言葉が溢れて止まらない
……重症だな、
さっきから無意識にAの方ばっか向くし、でもAは1回もこちらを見ないし、
ぼーっとして時折ハッとなって首を横に振ってから何やらブツブツと「いや、違う違う」と呟いているがそれすらも可愛い
何に悩んでるのか聞きたいし、それを共有したい←
「はーい文句は受け付けませーん
勉強しなかった自分を恨めー
じゃあ番号順に並べ、先生のコメント付きで返してやるから」
「なにそれ公開処刑
コメント次第で点数バレんじゃん」
「せんせー僕達は拒否権を使います」
「国会かよ
先生も大人なので著作権守ります〜
はーい、じゃあお前からな
お前は………………………………………ひとまず問題を読もうな、
全体的に半分以上点数取れるよう頑張ろうな」
「さっそく点数特定されるようなこと言ってんだけどあの先生」
「まじで嫌なんだけど
あほなの、めっちゃ点数言うじゃん」
「んで次は〜……お、Aじゃん
来ました来ました、このクラスの得点王」
「………あはは、何言ってるんですか先生」
Aはそう言いながら、いつものあの上手な笑顔で対応していた
…俺もあの笑顔で話しかけられたい
続く (更新停止中)
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み の り(プロフ) - 今更ですがコメント失礼します。この小説前からすごく好きで、すごく続き楽しみにしながら見てました。続き待っています! (2018年7月16日 20時) (
レス) id: 723e1f6a63 (このIDを非表示/違反報告)
つむぎ - この小説本当に大好きです。続きお願いします！ (2018年6月7日 1時) (レス) id: 811af0af41 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：橄欖
| 作成日時：2018年3月12日 0時
