禪院家に売られました 続

#86 ページ36

グラグラと地面が揺れる







誰かが派手に戦っているみたいだ









伏黒「要は式神は調伏しないと使えないが、調伏するためならいつでも呼び出せるんだ


歴代十種影法術師の中にコイツを調伏できた奴は1人もいない」






重面「待て！！」





伏黒「布瑠部由良由良

八握剣異戒神将魔虚羅」





「す......ご、」









ビリビリと肌が痛む









空気が変わった









アレは強すぎる









私がいくら万全な状態でも、きっと倒せない









あれが、式神









冷や汗がたらりと顎を伝って落ちる









重面「おい クソ野郎」






伏黒「先に逝く

せいぜい頑張れ」






「？！めぐ....」









気づいたら、彼は歪な音を立てながらあの式神の攻撃を受けていた









その光景は一瞬で死を連想させるには容易かった。









「めぐ、み........ダメ、

勝手に、死ぬのは.....なんで」






重面「ふざけんなよ！！

こんな...！クッッソ！！

起きろよ！！クソ術師！！」









恵は、まだ死んでない






私にかけた縛りが発動しないからだ。









でもそれもいつまでもつか...









そして、恵が倒れた今、狙われるのは私たち2人になった。









私か、この男のどちらかが死ぬ









でも正直もう関係ない









恵が生きてるのなら、それでいい









ただ最悪な場合









「........恵、死ぬときは一緒だからね」







重面「オイッ！！オマエまでなにいっ」






宿儺「そうだな、そればっかりは聞き捨てならんな」






「す、くな....」






宿儺「A、オマエも伏黒恵も死なせない」









両面宿儺はものすごい速さで私と握力弱男を式神の側から移動させ、恵のところへと降ろした






私は急いで恵に近寄り、状態を見る









「(仮死状態？！......これなら、反転術式を使えばなんとか...)」






宿儺「やめておけ」






「なっ、」





宿儺「それを使うとオマエまで倒れる

言ったであろう、死なせないと

伏黒恵にはやってもらわねばならんことがある」









両面宿儺は恵を治療していた





反転術式.....、呪いの立場から言ったら治癒は反転じゃなくなるんだろうか









ただこの状況はとても助かる









敵に助けられているが、私としては恵が生きているならなんだって良い。

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