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#81 ページ31

伏黒 side









姉の様子はあまりにもボロボロだった






あの時の比ではないくらい、遠目からでも怪我をしているのがよく分かる









そして





なによりも異様なのはあの男だった









アイツはどうしてかAを抱えた後、何もせずにただじっとAを見ていた









「......あ、れ.......?

でて、来れた.....の、」







伏黒「ッ、A!」






「!め、ぐみ....?

そこに、いるの?」









その視線は俺の声が聞こえた方向に向いていたが目があまり見えていないらしい。






そして同時に、俺ではない、誰かが自分を抱えていると分かったのだろう







身体を一瞬硬直させたが、すぐに抜け出そうとしていた









だが相手がそれを阻むよう、腕に力を入れて抑え込む







俺も加勢しようとした時









甚爾「大きくなったな、A」






「え.....?」









その男は、Aの頭に手を乗せ、ゆっくりと慣れない手つきで撫でていた。









Aは驚きで動けなくなったものの、その瞳に涙を浮かべ、









泣いていた。









男の首に縋り付くように、声をあげて泣く、そんな姉を見るのは初めてだった









小さい頃から姉はいつも堂々として、強い人だった。









決して泣き顔を見せるような人ではないのは、今も昔も変わらなかった。









だから喧嘩したあの時、泣いているのを初めて見たくらいだった。









だがその時とはまた違う、子供のように泣く姉に動揺し、









姉に泣きつかれるその男に









疑問と









嫉妬の感情が浮かぶ









アイツは誰で、どうしてAが心を許しているのか、









先程戦っている時と雰囲気が変わったのは何故なのか、









そんなことを考えている時









男と姉は何度か言葉を交わした後









姉を地面にゆっくりとおろした。









それに少しふらつきつつも、男が支えていた。









姉の残っている傷跡が痛々しく、嫌に目立っていた。

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シア - ナルトの夢小説の最新お願いします! (4月23日 22時) (レス) id: 5afea0a2a0 (このIDを非表示/違反報告)
ただのバカです - そろそろ直哉くんと絡むな…うん。恐らくだが。続き楽しみにしております。おすし。更新されたら秒で飛んでいきますので。 (2022年11月8日 2時) (レス) @page42 id: 37480b1f74 (このIDを非表示/違反報告)
シナモン - 宿儺多めが良いなぁ。でも、最高ぅぅぅぅぅぅ‼ (2022年11月5日 22時) (レス) @page42 id: f9a1a0a593 (このIDを非表示/違反報告)
ゼロラク - 面白いので頑張ってください (2022年5月18日 17時) (レス) @page42 id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)
はく(プロフ) - パパ黒の娘が宿儺様に抱っこ…おっふ( ˆᴘˆ ) (2022年2月4日 2時) (レス) @page42 id: 480d828c8e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:橄欖 | 作成日時:2020年12月7日 6時

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