参 ページ3
宿儺side
いつものように俺を祓おうと愚かにも向かって来る呪術師を皆 殺 し、屋敷に戻ろうとした時だった
ほんの一瞬だった
今まで感じたことの無い呪力をさほど遠くもない場所から感じた瞬間、轟音が鳴り響いた
そこに行くと砂埃の中に一人の女が居た
その女からは妙な呪力を感じ、手には紅い刀を持ち静かに立っていた。興味が湧き暫く見ていると近くにあった白椿の木の下で座りなんの躊躇もなく着物を着崩し、流れるように片手で短刀を鞘から抜き首を切ろうとした
タヒぬのならその顔を見てやろうと、そして 殺 してやろうと思った
だが、女に触れた瞬間分かった
この人間は限りなくこちら側に近い存在だと
『なんの真似だ?両面宿儺』
歪に口角を上げそう問う女からはなんの恐怖も感じなく、逆に怒りを感じた
瞼を開いた瞬間、鮮やかな血のような瞳と光をともさない黒い瞳と目が合った
首筋から流れる血からは甘く良い香りが漂う
「”面白い、しばらく傍に置くか
どうにもこの人間が気になる”」
一口その血を啜ると戦意を削がれるような、何故かひどく落ち着いた
屋敷に着くとその女は腕の中で静かに眠っていた
タヒんだように眠るその姿はさっきの威勢と打って変わって小さな子供の様だった
御帳の中に入り胡座の上に乗せ首筋の傷を治す
『んっ、、、』
腕の中で身じろぐ少女を不意に抱きしめた
「お前は一体何者だ?」
僅かに体からあの血の匂いがする
そのまま少女を腕の中に抱きしめたまま眠りに落ちた
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ミズキ(プロフ) - ありがとうございます!!!これからも色んな宿儺様を書いていくので楽しみにしててください!! (2022年1月22日 11時) (レス) id: c9616b4eb1 (このIDを非表示/違反報告)
たぴ - 読ませていただきました!宿儺様が尊いですーーー (2022年1月22日 10時) (レス) @page17 id: cece85a69e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ミズキ | 作成日時:2022年1月8日 23時