アラバスタ編:酒は飲むべし飲まれるべからず ページ41
三日三晩と降り続いた雨は、ルフィが目覚めたことを合図にピタリとその姿を見せなくなった。
まやかしであったかのように止んだ雨の代わりに、アラバスタの上空には燦々と照りつける太陽が輝いている。
「んん!! ん〜んん!!! んん」
「早く食え、なくなっちまう!!」
「おいルフィ、今おれの皿から取ったな!!!」
『ルフィ、それはおれのツマミだ』
ダンッと机に足を乗せたAが、勢いに流されるままルフィに向かってナイフを構えると、慌ててウソップが止めに入る。
大食堂に招待されたA達は、ありったけの食事を堪能していた。
伸びる腕に料理を片っ端から取られていく仲間達は、喉に詰まるほど食べ続けていた。
そして、3日も肉を食事にしていないルフィによって、机に積まれる何百という皿の数が壮絶さを物語る。
『ったく、本当に騒々しい食卓だな』
机の上で披露される腹踊りや鼻芸を肴に、Aはジョッキに残ったラム酒を飲み干す。
今夜は無礼講。
カルガモだろうがラクダだろうが、笑い、歌い、食うのだ。
クロコダイルに振り回され、10億のために王女様の命と国を救ったAも、「今日はもういいか」と全てを投げて、監視の任務も忘れて飲み続けた──
『うぇ…無理、気分悪ィ……』
縁もたけなわということで、盛り上がる宴がその終わりを告げた。
「あんなに飲むからよ」
『美味かったんだ、仕方ないだろ』
ラム酒満タンの樽を10本、瓶を30本以上飲み干したAは、顔を青くしながらベッドにもたれかかっていた。
本来なら急性アルコール中毒で死を彷徨うところだが、気分を悪くするだけで済んでいるAにゾロは「さすがだな」と関心の目を向けた。
「おらA、行くぞ」
『無理、おぶって』
「ったく、しょうがねェな」
今までに無いほど疲弊しているAから伸ばされた腕を掴むと、ゾロはAを背負った。
彼らは、これからメリー号へと戻る。
つい先程、聞きなれたオカマの声で「アンタ達の船貰ったから!」という衝撃的な連絡を受けたA達は、すぐに荷造りの準備を整えた。
ルフィの目が覚め、ここまで回復しているのだ。
アラバスタに滞在する理由もなかったA達からすれば、出港する機会が舞い込んだことだろう。
そして、ビビがもし、「仲間になるとするなら、12時に東の港で落ち合う」という約束を結んだA達は、船へと向かった。
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いふふぁん(プロフ) - ガチで面白いです!夢主のキャラがマジで好み。自分イケおじに弱いんで夢主タイプですほんとにタイプです笑!更新待ってますね〜!! (11月24日 7時) (レス) id: d3a9a324f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイズ(プロフ) - とっても面白いです!無理せずのんびり更新していただけると嬉しいです!個人的に白鯨推しなのでぜひ作っていただけたらとても喜びます♡楽しみにしてますね😄 (2022年10月10日 0時) (レス) @page42 id: 3dc7d1a49b (このIDを非表示/違反報告)
kp.ポテト丸(プロフ) - 好きぃぃぃぃぃぃぃっっ!! 、、、夢主君、いや夢主さんと呼ぶべきか。非常に好みです!笑 毎日投稿されているのでせっかちな僕には嬉しいものです😊ちゃんとゆっくり休んでくださいね!(何様お前) (2022年10月9日 21時) (レス) @page42 id: cc3d51cba9 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ子(プロフ) - よしこさん» 楽しみにしていただき、ありがとうございます😭🙏アラバスタ編から一気に事件や物語が加速していくので、最終的にマイナスの領域までいきそうです(笑) (2022年10月1日 22時) (レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
よしこ(プロフ) - 続編おめでとうございます‼️これから起こる事件で夢主がどれだけ減給されるのか、、、とても楽しみです (2022年10月1日 21時) (レス) id: b2446655e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ヒロ子 | 作成日時:2022年10月1日 19時