アラバスタ編：悪夢 ページ38
『……減給……給料…減給……削れ…………げん……き……ハッ』
魘されていたAは、瞼を開く。今まで嫌な夢を見ていたAは、咄嗟にいつの間にか口の中に入っていた水を飲み込んだ。
『雨？』
意識を失ってどれくらい経ったのだろう。
ザーーーーと降り注ぐ雨が、意識を取り戻したAの脳を覚醒させる。
見慣れない天井から視線を逸らしたAは、これまた見慣れない窓の外を見る。窓の外から聞こえてくる雨音は、この国に平和と潤いを取り戻させていた。
確か、自分は、とAは数時間前の出来事を思い出す。
王女様を投げ、突然の急降下と今までの疲労が祟って気を失っていたAは、起き上がるとともに頭痛を感じて頭を押さえる。
「起きたかね。意識が戻ったようで安心した」
『あんたは……』
音を立てて開いた扉に、視線を動かした。
こちらを見るコブラの目は、発せられた言葉通り安堵感で包まれている。
「そう身構えなくても大丈夫だ……安心してくれて構わない」
『ルフィはどうした。この部屋にはいないみたいだが』
「彼らなら、他の部屋で眠っている。酷い怪我だったが、全員無事だ。君とは話がしたくてね」
『話？』
Aは、ベッドから立ち上がるコブラを見た。
こちらに歩み寄るコブラの足は、真っ直ぐ自分を見ている。恐怖で震える訳もなく、ただ静かに足音と呼吸音が部屋にこだまする。
しかし、その目はどこか疑いの眼差しだ。
『…………』
Aは腕を背中の後ろへ隠すと、腕を伸ばしてナイフを手に取った。
銀色に光るナイフは、握り慣れた得物であり、今から目の前の男の命を奪う武器だ。
「わたしは、この国が好きだ」
『…………』
足を止めたコブラは、瞼を閉じた。
「この国を愛している」
『…………』
殺気すら感じさせないAのナイフは、空を切るように振り上げれた。
「だからこそ、この戦争でわたしは信じられなくなった──」
──“世界政府を!!!”
死を覚悟した男の言葉が、薄暗い部屋に響いた。
ヒュン──ピタッ……!!!
コブラの目とナイフの距離が数センチほど近づいた瞬間、Aの動きが止まった。
恐る恐る目を開けたコブラは、煌めくナイフに冷や汗を垂らす。Aはゆっくりとナイフとコブラの距離を離すと、あー……と言葉を溜めて言った。
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いふふぁん(プロフ) - ガチで面白いです！夢主のキャラがマジで好み。自分イケおじに弱いんで夢主タイプですほんとにタイプです笑！更新待ってますね〜！！ (11月24日 7時) (
レス) id: d3a9a324f0 (このIDを非表示/違反報告)
アイズ(プロフ) - とっても面白いです！無理せずのんびり更新していただけると嬉しいです！個人的に白鯨推しなのでぜひ作っていただけたらとても喜びます♡楽しみにしてますね😄 (2022年10月10日 0時) (レス) @page42 id: 3dc7d1a49b (このIDを非表示/違反報告)
kｐ.ポテト丸(プロフ) - 好きぃぃぃぃぃぃぃっっ!! 、、、夢主君、いや夢主さんと呼ぶべきか。非常に好みです！笑 毎日投稿されているのでせっかちな僕には嬉しいものです😊ちゃんとゆっくり休んでくださいね！(何様お前) (2022年10月9日 21時) (レス) @page42 id: cc3d51cba9 (このIDを非表示/違反報告)
ヒロ子(プロフ) - よしこさん» 楽しみにしていただき、ありがとうございます😭🙏アラバスタ編から一気に事件や物語が加速していくので、最終的にマイナスの領域までいきそうです(笑) (2022年10月1日 22時) (レス) id: 84d0737003 (このIDを非表示/違反報告)
よしこ(プロフ) - 続編おめでとうございます‼️これから起こる事件で夢主がどれだけ減給されるのか、、、とても楽しみです (2022年10月1日 21時) (レス) id: b2446655e6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヒロ子 | 作成日時：2022年10月1日 19時
