【wrwrd】餅は餅屋

１４ ページ15

最近、講義にも行っていないのに大学にいる時間が長すぎる気がする。そんなことをうっすら考えるが、ゆっくりたちの可愛さの前には不毛な考えであった。
講義に出るために、昨日シャオロンさんとコネシマさんとショッピくんと四人で考えた結果、私がゆっくりを見ていられない間はゆっくり達は籠に入れておこうという話になった。

ゆっくりたちは大きく飛び跳ねることはないから、深い籠なんかに入れればそこから出ることが出来なくなる、はずである。
ショッピくんがひとっ走りしてくれて買った洗濯カゴの中にゆっくりたちを入れる。今日早めに来るのは鬱先生だと言っていたから、鬱さんがゆっくりたちの世話をしてくれるだろうと思い、結構ギリギリの時間までゆっくりたちと遊ぶ。

「お〜、おはよぉ」
「あ、おはようございます、鬱さん。それじゃ、行ってきますね」

へら、とした顔で笑い手を振る鬱さんに同じように手を振り返してみると、鬱さんは何かに驚いたように一瞬止まり、そしてまた嬉しそうに笑った。
……鬱さんがうちの大学でモテるのもわかる気がする。前までただただいけ好かない人間だと思い込んでいたけれど、こうして関わってみると彼はそこそこ良い人だった。普通に関わる分には問題は無い。まぁそこに恋愛感情が加われば話は別だと思うけれど。

１５→←１３

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す