【wrwrd】我々アングラ世界に生きし者

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「お客さん、もう賭けられるモノ、ないんじゃない？」
「クソッ！こんなの、イカサマだ！！」

目の前で下着一枚でカードを握り締めた男が喚く。私はカードを適当にシャッフルして、上から五枚を出す。

「ロイヤルストレートフラッシュ♡」
「そんな、まさか…！」

私はそのカードを男の前にばらまいて、下着一枚の男の目を見据える。

「私のことを買って"わからせる"って言ってたのにね？表で勝てなくて借金して、こっちまで流れてきたのに下着一枚にされて……、恥ずかしくないの〜？」

男は顔を真っ赤にすると、握りつぶしたカードをカジノテーブルに叩きつけた。

「もう一度だ！次は必ず！」
「でもさぁ、ナニ賭けるの？財布も時計も、服も何もかも、全部賭けたでしょ。もう、賭けられるものなんて……、たった一つしか、無くない？」

そう言うと男は一瞬戸惑ったように目を右往左往させたが、もう後がないんだから承諾するしかないはずだ。裸で帰ることを許せるような男が、負けに負け続けて裏カジノに来るわけがない。

「わ、わかった……俺の命を賭けてやる！金を寄越せ！！」
「ありがとうございま〜す♡」

私は近くにいたボーイを呼び寄せ、男の命分の金を出させた。

「男、三十代後半、その他身体的特徴……、多く見積っても、百万くらいね」

そう言いながら目の前に百万を出してあげた。男は舌打ちしながらそれを受け取り、半分をテーブルに叩きつけた。

「五十万で勝負だ！絶対、絶対取り返す……！」
「ポーカーなんて簡単なゲームで負ける雑魚おりゅ〜？なんて」

くすくすと笑いながら適当にきった山札を真ん中に置く。先に五枚引いてテーブルに置き、一枚を裏返す。

「ハートの3。ほら、お客さんもカード引いて？目の前でカードをきったんだからイカサマなんてしてないの、わかるよね？」

男は苦々しい顔でカードを五枚引いた。

「ここで降りるなら半額ロスト。二十五万は返したげる。勝負するなら五十万で勝負。倍プッシュも聞いたげる。どうする？降りる？勝負、する？」

私が楽しげにそう聞けば、男は自信満々にもう半分のお金をテーブルに置いた。

「倍プッシュで勝負だ！」

その言葉に私は笑顔を浮かべて、せーの、の声でカードをオープンした。

「どうだ、フルハウスだ！これで……」
「ざ〜んねん、フォーカード♡」

驚愕の表情を見せた男を嘲笑うように、カードを見せつけてやる。嗚呼、これだからやめられない。

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