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膝をつく山本武に、沢田綱吉たちが駆け寄っていく。ヒバリさんは……、と周囲を見渡すと、離れたところで既に寝ていた。
図太いなぁと苦笑をこぼすと、視線を感じる。その方向へ目を向ければ、リボーンが僕を見ていた。


「A、そろそろ教えてくれてもいいんじゃねーか?」

「ああ、復讐者との関係かな?」


頷くリボーン。どこまで話してもいいのか、結局結論は出なかった。だけど、一言で表すのなら。


「取引相手だよ。僕は彼らと契約を結んだ。ただそれだけ」

「契約の内容は」

「守秘義務にあたるから、話せないな。ただ、……そうだね。僕は対価として、彼らに手を出さないことと、一つ願いを聞き入れることを差し出した」


薄く笑みを浮かべれば、リボーンは腕を組む。彼らの願いを聞いてくるリボーンに首を振った。まだ決められていないから、話すこともない。そう付け足すと、リボーンは目を瞬かせる。


「それがどんな願いでも叶えんのか?」

「もちろん。契約が生きている限り、彼らの奴 隷にだってなるよ。この意味を汲んでくれるかな?」

「……チッ、自尊心が低いのも考えものだぞ」


そんなまさか。僕は僕の価値が低いだなんて思っていないよ。むしろその辺の人間より遥かに価値があると思ってる。
ただ、エンティティさまの命令に比べて遥かに劣っているだけ。理解されないことは知っているけど、そう言われるとムッとしてしまうよ。


「それに、願い事を聞き入れるっていうのはちょっとした罪滅しでもあるんだ」

「どういう意味だ?」

「んふ、彼らに契約を持ちかけるときにね、ちょっと暴れすぎちゃって。可哀想だったから」


照れ笑いをすると、リボーンはため息をついた。意味を理解できていないのか、沢田綱吉と山本武は首を傾げる。正しく理解したであろう獄寺隼人は引いていた。そんな反応されるとは思ってなかったな。

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作者名: | 作成日時:2023年2月20日 23時

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